話が下手な人ほどここが乱れる

2つ目は「いつ・どこ・誰」のラベルである。この3つが整理されていない話ほど理解に苦労するものはないが、コミュニケーション能力の低い人ほど、これらがごちゃごちゃで不明瞭な傾向がある。特に、悩みや嬉しい出来事など、感情が大きく動いた話ほど未整理のまま話される事が多いので、こうした話題の時には一層気をつけるべきだろう。

先ほども例であげた『真田丸』でいえば、「つい先日最終回を迎えた・戦国時代末期の大坂を舞台とした・堺雅人演じる真田幸村」の話、となる。いつの話か、話の舞台はどこか、話の主な登場人物は誰か。この3点にラベルを貼るだけで、随分話が簡潔になる。なお、この2つ目のラベリングも短い文字数を意識すると良いだろう。

気持ちを伝える事が大切

3つ目は「感情」のラベルだ。実は、コミュニケーション能力が低い人ほど、出来事レベルの話に終始して、自分の感情を言葉にしない事が多い。また、自分の感情に鈍感で、何を伝えたいのか分からないまま話す人も、同様にコミュニケーション能力が低いとみなされる。感情を言語化するのが得意な場合は、そのままラベルにすれば良いのだが、そうでない人は、「嬉しい」「幸せ」「好き」「感動」「怒り」「不安」「悲しい」「辛い」といった中から最もしっくりくるものを選んでみると良い。

ただ「〇〇だから」といった理由や考えに当たる部分は、ラベリングする必要はない。ラベリングは短くシンプルに行うからこそ頭の整理になるのだが、自分の考えを単語レベルで短くすることは非常に難しい為だ。もちろん出来るに越したことはないが、まずはご紹介した3つをしっかりとラベリングすればコミュニケーション能力は向上する。また、頭の中で行うよりも可視化する方が整理はしやすいので、慣れるまでは紙に書いて行う方が良いだろう。

コミュニケーション能力の問題は、原因も様々だが、特に話すことに苦手意識を抱えている方には、「トリプルラベル法」は非常に有効なので、是非試してみて欲しい。

文・藤田大介(DF心理相談所 代表心理カウンセラー)/ZUU online

【こちらの記事もおすすめ】
思わず共感する40代独身女性あるある
100均グッズで宅飲みをワンランクアップ
生活費月100万円超「ご近所セレブ」の実態
旅行のお土産、いくらが適切?
あぁ、癒やされる。飼いやすいペット5選