「夫がサラリーマン20年」未満だと、中高年の寡婦加算がもらえない

 民間の生命保険も大切ですが、国民年金を払っているのなら遺族基礎年金が、会社員や公務員として厚生年金も払っているのなら、加えて、遺族厚生年金や中高年の寡婦加算という制度で、国が万が一の後のお金の面倒を相当見てくれるというわけです。

「それなら生命保険に入らなくても大丈夫か」と判断したのなら、先に紹介した民間の生命保険会社払う掛け捨ての保険料の100万円や200万円を老後資金として貯めていくことも可能です。

夫がサラリーマン20年未満で辞めたら、妻が最大1460万円損するリスクがある理由
(画像=『女子SPA!』より引用)

もらえない ただし、この中高年の寡婦加算には、20年ルールという条件があることを忘れないでいただきたいのです。

 遺族厚生年金は、厚生年金と国民年金を合わせて25年以上加入し払っていることが条件になりますが、中高年の寡婦加算は、「厚生年金に20年以上」加入しているという追加条件があるのです。

夫が、会社勤め18~19年で辞めそうになったら止めるべき!

 ですから、会社勤めで厚生年金を18年とか19年も頑張って払ってきた人が、仕事を変えて国民年金を払う仕事(自営業やフリーランス)に変わろうとしている場合は要注意なのです。20年働いたあとであれば、万が一の時に、国から、妻が65歳になるまで中高年の寡婦加算が出る。最大1460万円です。その条件にあと少しでクリアだからです。

 「辞めてもいいけど、サラリーマン生活を20年やってから!」にさせること、これを忘れないでくださいね。

 ちなみに遺族年金は妻の年収が850万円以上の場合には支給されません。850万円あれば、夫の遺族年金が無くても十分生活できるというわけです。

<文/佐藤治彦> 佐藤治彦 経済評論家、ジャーナリスト。1961年、東京都生まれ。慶應義塾大学商学部卒業、東京大学社会情報研究所教育部修了。JPモルガン、チェースマンハッタン銀行ではデリバティブを担当。その後、企業コンサルタント、放送作家などを経て現職。著書に『年収300万~700万円 普通の人がケチらず貯まるお金の話』、『年収300万~700万円 普通の人が老後まで安心して暮らすためのお金の話』、『しあわせとお金の距離について』など多数 twitter:@SatoHaruhiko

提供・女子SPA!

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