保険代理店で契約する3つのメリットと2つのデメリット
保険を代理店で契約するメリットとデメリットは何だろうか。ここでは3つのメリットと2つのデメリットを紹介する。
メリット一つ目は「複数の保険を比較できる」ことだ。特に乗合の代理店の場合は複数の保険会社の保険を取り扱っており、様々な会社の保険を比較できる。これにより、自分に合った保険や保険料削減の選択肢が増えることになる。
メリット二つ目は「様々なサービスを受けられる」ことである。保険のプロ以外の人にとって、保険契約は複雑でわかりにくいものだ。保険を契約するにあたり、その人に合った保険や保険の組合せの提案をしてくれ、保険の見直しについてのアドバイスもしてくれる。良い保険代理店は保険契約の心強いアドバイザーになるのだ。
メリット三つ目は「窓口を一本化できる」ことである。複数の保険でも、一つの代理店経由で加入していれば、どの保険の手続きや保険金請求などをする場合でもその代理店に連絡するだけで良く、利便性が高い。
デメリット一つ目は、「ダイレクト保険に比べて保険料が高くなりがち」ということである。これについては前述した通り、代理店のサービス分が保険料に含まれるため、追加負担で代理店のサービスを利用できると考えれば、納得できるのではないだろうか。
デメリット二つ目は「良い代理店を見つけるのが簡単ではない」ことだ。世の中に良い代理店だけ存在していればいいのだが、現実はそうではない。代理店の中には、知識や経験不足により適切な保険を提案できないところや、契約者のことよりも代理店の利益を優先するところも存在する。もし信頼できる代理店がなければ、それを見つけることが非常に重要になる。
保険代理店を利用するには
保険代理店を利用するには、先に述べたように信頼できる代理店を見つけることが重要だ。では良い保険代理店を見つけるにはどうしたらいいのだろうか。
まずは保険代理店としての実績を確認する。営業年数が長く、顧客数が多ければ、過去の経験や知識を期待できる。また長く続いている代理店ならば、顧客からの信頼を築いていることも期待できる。できればスタッフの入れ替わりが少ないことも確認できると良い。
担当者が信頼できるかも判断しておきたい。それには、いろいろと質問してみるのが良いだろう。あなたの質問への回答について、プロフェッショナルとしての態度や説明の丁寧さ、知識の豊富さなどからある程度判断できる。注意したいのはしつこい営業だ。しつこい営業は、顧客のことよりも自分の営業成績を優先しているかもしれない。自分に合わないと感じたら別の代理店を探した方がいいだろう。
また友人やインターネット上の口コミなども参考となる。口コミのなかには、契約するまでの対応は良いが、サポートが必要な時や保険金請求の際には対応が悪いという意見も見かける。尚、インターネット上の口コミには事実ではないことが書き込まれていることもあり、鵜呑みにはせずに参考情報として扱いたい。
保険の見直しや代理店を利用する際の注意点
信頼できる代理店が見つかったら、保険加入や見直しの相談をしてみるのが良いだろう。
保険の見直しでは、保険内容が重複していないかを代理店に確認してもらえると助かる。例えば、住宅ローンの団信(団体信用生命保険)と生命保険の両方に加入していて、高度障害を負った際に両方とも補償対象になっている場合や、医療保険に2重に加入している場合などがある。また保険特約については、心配になって特約を付けすぎることがあるが、実際には自分にとって不要な特約が含まれているかもしれない。このような場合も、代理店に特約についてアドバイスしてもらい、本当にそれが必要なのか判断したい。
また、今加入している保険を解約して別の保険に加入し直した方が、保険金や保証内容など有利になることがある。例えば、がん保険は新しい保険で保障範囲が拡大されることがあり、保険を切り替えた方がいい場合もある。このような場合も、様々な保険に精通している代理店ならば、適切な提案を期待できる。
最後に代理店を利用する際の注意点をお知らせしたい。貯蓄目的での保険加入を積極的に勧めてくる場合には注意が必要である。例えば、低解約返戻金型終身保険などは途中で解約すると大きく元本割れするリスクがあり、そのリスクを認識しないままに契約してしまうと、後々損をすることがある。貯蓄目的での保険加入の際には中途解約した場合の返戻金の額を確認しておきたい。
保険の代理店は、うまく付き合えば人生のリスクに備える手助けをしてくれる心強いパートナーになってくれる。もし信頼できる保険代理店が見つかっていなければ、是非探して頂きたい。
文・松本雄一(ビジネス・金融アドバイザー)/ZUU online
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