日本人が移住したい国として10年以上1位を取り続けているマレーシア。年間を通じて日中は30度前後、朝夕は25度前後と過ごしやすい気候も人気の理由ですが、移住者が多い大きな特徴に、「日本の半分以下」といわれる物価の安さがあります。

実際には、日本の生活レベルを現地で維持するとなると、日本と同等かそれ以上の支出となりがちですが、それでも日本と比べると、びっくりするほど安いものがあります。駐在妻としてマレーシア在住歴3年の筆者が一部を紹介します。

1. 日本と16万円の差がつく!?「水道光熱費」

移住者向けの高層マンションが立ち並ぶクアラルンプール
(写真:iStock)

総務省統計局の「家計調査報告2018年11月分」によると、日本では二人以上の世帯の1ヵ月あたりの「光熱・水道代」は1万9,607円になるそうです。一方、マレーシアの一般家庭の「光熱・水道代」(過去1年分の平均)は、電気代RM199.8(約5,424円)、ガスRM10.7(約290円)、上下水道代RM10.5(約285円)、合計でRM221(約5,999円)となります。

日本とマレーシアでは1ヵ月の差額が約1万3,608円となり、1年でみると約16万3,296円もの違いとなることがわかりました。別に節約をしているわけではなく、普通に生活しているだけでこの差額は驚きですね。

2. 1リットル約60円!「ガソリン代」

マレーシアも日本と同じ車大国
(写真:iStock)

日本では年々、価格が高騰しつつあるガソリン代。レギュラーを1リットル入れる場合、133円かかります。マレーシアでは、ガソリンの価格は政府が決めていて、執筆時点(2019年1月)はどこで入れても1リットルあたりRM2.2(約60円)です。世帯あたりの年間平均消費量を554リットルとした場合、4万円も節約できることになります。

※日本のガソリン代金:2019年1月11日現在の価格

3. フリーWi-Fiも充実している「通信費」事情

携帯代はプリペイドの場合、家にWi-Fiがあれば基本はデータ通信のみで、通話はアプリの無料通話を中心に使用すれば2GBで1ヵ月RM30(約814円)でも十分かもしれません。また、マレーシアではレストランやショッピングモールなどでも当たり前のようにフリーWi-Fiを利用できます。

※正確には30日で2GBという区切り。

旅行先としても比較的コスパがよいマレーシア

ちなみにマレーシアの生活では、ガス・水道と比べて電気代が突出して高くなっています。なぜなら、バスルームやキッチンで使うお湯は電気で沸かし、エアコンは常に2台以上使用することが多いためです。また、エアコンはほぼ24時間つけっぱなしという点も電気代に影響しているのでしょう。

今回は日々の生活の中で日本よりもぐっとお得感がある固定費にのみフォーカスをあててみましたが、欧米諸国と比べるとまだまだ物価が安いので五つ星ホテルもビックリするような値段で宿泊することもできます。

旅行先としても比較的コスパがよいマレーシア。大型連休の行き先候補にいかがでしょうか?

※……総務省統計局家計調査報告 ―月・四半期より

文・逗子マリナ(地球の歩き方 クアラルプールWeb特派員)

【こちらの記事もおすすめ】
苦しくない、続く「節約術」まとめ
40代シングル女性のリアル貯蓄と節約
目指せ食費1万円!「ゆる節約術」5選
デパコスのオトクな買い方
免税店で得する3つの裏ワザ
欧州旅行でデタックスを活用しよう