働く既婚女性のなかには「仕事が終わって帰宅は19時過ぎ。そこから夕飯を作る気力や時間がない」という人も多いでしょう。毎日職場で忙しく働き、帰ってすぐに夕飯の支度をしなければならないというのは、大きな負担です。
しかし、「夕飯が作れないと家族に申し訳ない」と罪悪感を抱く人もいるのではないでしょうか。そこで、夕飯が作れないときの時短テクと、周りに頼る方法をご紹介します。
そもそも必ず夕飯を作る必要はない
まずお伝えしておきたいことは、必ずしも毎日夕飯を作る必要はないということです。そもそも、なぜ夕飯を作るべきだと考えているのか、自分の考えを棚卸ししてみましょう。罪悪感を覚えてしまう原因を探ることで、気持ちを楽にすることができます。
まず「自炊の方が安いから」と考える人も多いですが、そうとは限りません。家族が少なく、少量の食事を作るのであれば、かえって高くなってしまうこともあるのです。
「自炊の方が栄養価が高いから」と言う考えもあります。しかし、どんな栄養が必要なのか考えながらメニューを決めるには、ある程度の知識が必要です。食事作りのプロにお任せしたほうが、栄養バランスの整った食事になることもあります。
また、「自炊の方が美味しい」と思う人もいるでしょう。料理が好きで自信があるという人にとっては、自炊によって家族や自分の好みに仕上げることができます。しかし、当然ながら外食の料理でも美味しいものはたくさんあります。
自炊のメリットは大きいですが、できないときは無理にやる必要はありません。休日に作ったり、作ることができるときに作り置きしたりしてもよいでしょう。
夕飯を作れないときの時短テク
共働きだと、帰りが遅くなったりして夕飯を作りたいけど作れないときもありますよね。そんなときに活用したい対処法を紹介します。
おかずを作り置きする
休日等作れるときにおかずを作り置きしておくと時短になります。夕食はそれを温めて出すだけで完成です。この方法なら、手作りの料理を毎日食べられますよね。
作り置きのおかずを日持ちさせるには、調理の前にお皿や調理道具をしっかり消毒しておくことが大切です。調理に使うまな板や包丁、容器も除菌しておきましょう。そして、食材にしっかり火を通すことも重要です。肉や魚等は中まで火を通さないと、雑菌が繁殖してしまいます。
また、煮物等水分が多いものも傷みやすいので、煮汁がなくなるまで煮詰めるようにしましょう。煮汁だけではなく、食材の水気も十分に切ることで日持ちします。できれば食材を手でぎゅっとしぼりましょう。
一汁一菜にする
料理研究家の土井善晴さんが提唱しているような一汁一菜も忙しい日にはおすすめです。「一汁一菜だと栄養が足りないんじゃない?」という人もいるかもしれませんが、そんなことはありません。
一汁一菜にご飯を加え、具沢山の汁物を用意すれば少ない品数でたくさんの食材や栄養を摂取することができます。そこに納豆を加えれば、手間をかけずに栄養価と満足度を上げることもできるでしょう。中途半端に余った食材を具材として活用しやすいこともメリットのひとつです。
メニューをいくつも考えるのは、時間も手間もかかります。「何品か作らないといけない」という思い込みを捨てて、献立を考えてみることも時短につながります。
シリコンスチーマーを活用する
シリコンスチーマーを使えば、食材をレンジでチンするだけで料理ができます。そして、シリコンスチーマーはデザインやカラーの種類が豊富でおしゃれなものばかり。少量のおかずが作れる500mlのものから、4〜5人分までまかなえる1000mlのものまであります。チンしてそのまま食卓に出せるので、調理の時短になるでしょう。
また、お皿に移し替える必要もないので洗い物も少なくすみます。さらに、フライパンを使わないので大きな洗い物もありません。
そして、シリコンスチーマーは油を使わないので簡単にヘルシーな料理を作ることができます。あらかじめ切ってある食材を使ったり、冷凍しておいた野菜を使ったりすれば、シリコンスチーマーに入れるだけなのでさらに時短になります。
夕飯は別々にとる
子どもがいない場合、夕飯は夫婦別々にとると決めるのもアリです。仕事の終わる時間も夫婦で違ったり、急な飲み会が入ったりすることもあります。毎日ご飯を作ろうとすることは、パートナーにとって嬉しいことかもしれませんが、思いもよらぬ夫婦喧嘩へと発展してしまうこともあります。
仕事でヘトヘトな体に鞭打って夕飯を作ったのに、相手から急に「夕飯がいらなくなった」と言われたら、あなたはどう思うでしょうか? 「もっと早く連絡をくれれば、作らなくてよかったのに」と一言言いたくなってしまう人も多いはず。
また、せっかく作った食事に「美味しい」と言ってくれないことで、強い不満を抱くこともあるでしょう。一緒に食事を取ることをベースに考えるのではなく、一緒に食事をしたいときは事前に約束をするという形をとるのもひとつの方法です。
ネットスーパーや生協を使う
料理の支度は、調理のほかに買い物に行ったりレシピを考えたりする手間がかかります。栄養バランスや冷蔵庫にある食材からメニューを考えることになりますが、この作業が一番大変だという主婦も多いでしょう。
食材が足りない場合は買い物も必要です。会社帰りにスーパーに寄っているとさらに時間がかかってしまいますよね。
そこで、ネットスーパーや生協を使うのも賢い選択です。ネットスーパーや生協に頼めば、食材をまとめて届けてもらえるので買い物にかかる時間も減らせます。また、届く食材を使ったおすすめのレシピが書かれていたり、下ごしらえ済みのお料理セットもあったりします。多くの場合、家族の人数に合わせた量が届くので、食材のロスも少なく済むでしょう。
献立をルーチン化する
疲れているときほど夕飯の献立がパッと思いつかないものです。献立が思いつかないと、時間ばかりが経ってしまって、結局夕飯が作れなかったということにもなりかねません。献立をパッと決めるためには、献立をルーチン化するとよいでしょう。
例えば、毎日肉と魚を交互にすると決めておきます。すると、献立は肉あるいは魚を使うものから考えればいいので方向性が定まりやすくなるでしょう。一週間のうち、「肉の日を4日、魚の日を3日」と決めておけば、おのずと買うものも決まってきます。
また、主食を「ご飯→パスタ→そば」というルーチンにする方法もあります。主食が変わると一気に料理に変化が出ます。「和食→中華→洋食」と料理ジャンルをルーチン化するのもよいでしょう。