誰もが、何かしらにストレスを抱えて毎日を過ごしています。だからこそ、そんなストレスと私たちはどう付き合っていくのかが大切。その中で、芳香心理学では柑橘系の香りがストレスの発散に効果的だと言われています。今回はストレスが溜まった時にお手軽に気分転換ができる、柑橘系の香りの効果について紹介します。
わたしたちは日頃、仕事や人間関係のモヤモヤ、家庭でのイライラなど、ストレスを抱えて毎日を過ごしています。ストレスを一切感じることなく毎日を過ごせることが本来の理想かもしれませんが、このストレス社会の中でそれを求めるのはとても難しいこと。ストレスとは切っても切れない縁で、ひとつ解決すればまたひとつ……キリなくわたしたちを襲ってきます。
大切なのはストレスをゼロにするのではなく、ストレスとどううまく付き合っていくかを考えること。ストレスとのうまい付き合い方を見つけるほかありません。今回は、お手軽にリフレッシュできる柑橘系の香りの効果についてご紹介します。
柑橘系の香りはストレスを軽減させる効果が
芳香心理学/アロマコロジーの世界では、香りが人間の行動に及ぼす影響を研究されています。もともとは、香水や食品の分野として研究が勧められていましたが、今では香りの持つリラックス効果などに着目し、オフィスや店舗での試行・研究もすすめられているほど。
それほどまでに香りが私たちへ与える影響は大きいということがわかっているのです。また、静岡県立大学 食品栄養科学部 栄養化学研究室が発表したデータを見てみると「柑橘類の香気成分が、ストレスを緩和する作用がある」という証明もされています。
柑橘系の香りは、爽やかで清々しく、わたしたちの気分をリフレッシュしてくれるものばかり。イライラした気分が荒ぶってしまった時にも、柑橘系の香りを嗅いで一息おけば、心が静まります。
気軽に取り入れやすいのは「オレンジ・スィート」
強い柑橘系の苦手が得意でない人にオススメなのが、オレンジ・スイートという香りです。ふんわりと甘く、女性らしい香りで、柑橘系独特のツンとした爽やかさが控えめ。食欲不振や消化不良など、消化器官の不調を感じた時に取り入れると、より効果を感じることができるでしょう。気分が落ち込んだ時に嗅ぐと心を前向きにしてくれる、と表現されることも多い香りです。
集中力を高めたい時には「レモン」の香り
柑橘系の代表ともいえるレモンの香りは、殺菌・抗炎症作用などがあることから、昔はよく病気の予防や虫除けとして重宝されてきました。このレモンの香りには、気分を明るくして頭の働きを活発にしてくれる効果があると言います。集中したい作業がある時は、レモンの香りを取り入れると良いでしょう。キリッとした爽やかな香りは、気分を高揚させ前向きにしてくれます。こちらも、消化促進や食欲増進が期待できます。
モヤモヤした気持ちは「グレープフルーツ」の香りで解消
グレープフルーツは、中性脂肪を燃焼する力があるということがわかっているため、よくダイエットにも用いられます。けれども逆に食欲増進を促進する効果もあるため、香りだけでそれを求めるのは難しいかもしれません。
けれど、体内の余分な水分や老廃物を排泄するように促し、むくみを解消してくれる効果は期待できるので、体のむくみやセルライトなどが気になる方は取り入れてみると良いでしょう。心に元気を与えてくれる香りは、うつ症状がある人のセラピーでも使われるほど。気分の滞りを除いてくれる効果があります。
柑橘系の精油を、肌に使う時には注意が必要
柑橘系の香りが、心に良い影響を与えてくれることはこうして証明がされていますが、肌に直接精油を塗る時には注意も必要です。それは、ベルガモット、レモン、グレープフルーツなどのオイルには、光毒性があるということがわかっているからです。マンダリンやオレンジ・スィートの光毒性は、ごく少量だと言われています。
光毒性があるオイルを肌につけたまま日光を浴びると、精油の中に含まれる成分が紫外線を蓄積し、短時間で皮膚が日焼けしてしまいます。もちろんこれが、シミの原因になってしまうことも。
紫外線に当たる前には、アロママッサージでこのような種類のオイルを使わない、朝は柑橘系を使ったスキンケア商品を使わない、などの対策をしっかりしておきましょう。