異性と接する機会、勤務時間などが離婚率をアップさせる?

それではランキング結果を筆者なりに分析してみよう。例えば離婚率が最も高いとされるダンサーや振付師、マッサージセラピストは、通常よりもはるかにスキンシップの多い職業だ。離婚原因の2位に浮気がランクインしていることを考慮にいれると、やはり不誠実な行動に傾いてしまうチャンスが多い職業ということになるのだろうか。

ダンサーが踊りのパートナーと、セラピストがクライアントと恋愛におちいるケースはけっして珍しくない。お互いに独身であれば障害はないのだろうが、既婚者であれば離婚に発展するリスクは高い。

上位にはギャンブルとアルコール関連の職業が数多くランクインしている。アルコールや賭博で気持ちがゆるんでいる人々に囲まれていれば、やはり「うっかり」という誘惑に負けそうになることも多いだろう。また夜間勤務は生活リズムがパートナーとは真逆になりやすいため、一緒に過ごす時間も少なくなり、やがて関係が冷めていくことになるのではないだろうか。

ランキングを見るかぎり、異性と接する機会が多く、勤務時間が不規則、あるいは長時間という職業が高離婚リスクにさらされている印象をうける。

メディア・通信設備関連は離婚リスクゼロ?「賢い選択」で離婚を回避

逆に離婚率の低い職業の特徴や共通点はあるのだろうか。聖職者、宗教活動家以外は「説得力のある理由が思い浮かばない」というのが筆者の本音である。これらの職業に就いている人々の多くが家族思いで夫婦円満なのか、あるいは「なにがあっても離婚はNG」という一途な性質の人が多いのだろうか。「多忙過ぎて離婚を考える暇すらない」という線も考えられる。

職場でも私生活でも常に一緒という結婚28年目の検眼医夫婦は、「賢い選択ができる」ことを離婚低リスクの条件に挙げている。あらゆる離婚要素を天秤にかけ「一人になるのと二人で暮らしていくのでは、どちらが幸せか」を冷静に長い目で判断できるということだろうか。また検眼医仲間では「再婚相手を見つけてから離婚する」というチャッカリ者もいたそうだ。これも「賢い選択」のひとつなのだろう。

最も気になるのは、調査結果では離婚率がゼロという快挙を成し遂げたメディア・通信設備関連の職業だ。昨年発表された米求人サイト「Vault」による社内恋愛(不倫関係を含む)ランキングでも、不動産や法律関連の職場と並び「出会いの少ない職業」の首位に輝いていた。そうかといって「メディア・通信設備関連の人と結婚すれば、少なくとも浮気で離婚するリスクが低くなる」と解釈するのはあまりにも単純過ぎるだろう。

言うまでもなく、このランキングはあくまで一部の離婚率を調査したもので、すべての夫婦に該当するわけではない。離婚リスクの低いパートナーを見つけたいのであれば、「離婚しやすい・しにくい職業がある」という程度の参考にしてみるのもいいだろう。

結局のところ、結婚生活を築いていくのは夫婦そのものだ。仕事が夫婦生活におよぼす影響は大きいはずだが、それを常に念頭に置き互いを思いやる気持ちを忘れないことが、結婚生活を長続きさせる唯一の秘訣になるのではないだろうか。

文・アレン・琴子(英国在住のフリーライター)/ZUU online

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