各国1万台当たりの交通事故死者数は韓国が突出

国・地域別の状況を見てみよう。交通事故総合分析センターの「交通事故の国際比較」(2014年)を見ると、各国の自動車1万台当たり交通事故死者数では韓国(2.93人)が突出して多くなっている。日本は(0.64人)、アメリカ(1.23人)、ドイツ(0.70人)、イギリス(0.53人)、フランス(0.88人)、スウェーデン(0.52人)、オランダ(0.54人)となっている。

日本も1990年頃までは現在の2倍以上だったが、英国のスミード氏が提唱する「スミードモデル」によれば、自動車保有台数当たりの死者数は車の普及率が上昇するに従って少なくなると指摘している。

交通手段別交通事故死者数の構成率を見ると日本と韓国は「歩行中」の割合が高い。日本は(36.2%)、韓国(38.9%)、アメリカ(14.9%)、イギリス(25.0%)、スウェーデン(19.3%)、フランス(14.7%)、ドイツ(15.5%)となっている。日本と韓国の歩行中の割合が高いのは車を利用する頻度が相対的に少ない事と、欧米に比べ歩行の割合が高いという都市構造が影響していると考えられる。

年齢層別死者数における構成率を見ると、日本は65歳以上の割合は(54.5%)なのに対し、韓国(36.0%)、アメリカ(17.5%)、イギリス(25.6%)、スウェーデン(34.4%)、フランス(22.8%)、ドイツ(29.2%)、となっている。その他の国はだいたい25~64歳の割合が高い。日本が高い理由は、高齢化が進んでいることだろう。

どの国も車は不可欠の交通手段だが、それぞれの国・地域で交通安全対策が行われるとともに、車に代わる新たな交通手段が誕生することなどで、交通事故のない社会が早く訪れてほしいものである。

文・ZUU online 編集部/ZUU online

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