ユーザがインターネットを信用しなくなってきている?

広告の問題としては、特定の広告主の広告をオプトアウト(情報送信を停止する)しても、インターネット上ではドメイン名で配信を停止するという事しかできないため、同じ広告主が複数のドメイン名を使って広告配信を試みた場合には同じ広告が表示され、まったく意味がなくなる。

そうであるならば、一括してすべての広告をブロックしてしまおうと考えるユーザが増えている。つまりユーザが「インターネット広告」そのものを信用しなくなるような状況になっているのだ。

また、他社の情報で偽の広告を作り、個人情報の収集を試みるといったケースも発生しており、ユーザが広告に対して敵意を剥き出しにしている声も多く聞く。加えて、アンケートの回答では「プライバシーの漏洩が怖いのでインターネットで買い物しないユーザが55%」もいるという結果も出ている。インターネットで収集される情報の扱いに対しても「企業による個人データの取扱いおよび利用方法について懸念(または非常に懸念)しているユーザが56%」という結果もあり、ネットに対する信用度が下がっていると言える。

ユーザに「TRUST NO ONE」と言われない努力を企業はするべき

有名なドラマの決め台詞で「誰も信じるな(TRUST NO ONE)」というものがある。アンケートの回答からは、それを連想させる結果を見て取れる。企業は、短期的な目先の利益だけを考えた不誠実な行動を取るのではなく、長期的にユーザの信頼を勝ち取る努力をするべきだろう。広告活動や情報収集などの前提が崩れてしまえばBtoCの信頼性が成立しなくなり、企業自らが首を絞める結果となるのは明白だからである。

文・信濃兼好(メガリスITアライアンス ITコンサルタント)/ZUU online

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