「家や車を買いたい」「そろそろリフォームしたい」「複数のローン返済をまとめたい」「冠婚葬祭などの急な出費で現金が必要」など、自分が持っている以上にお金が必要になることがあります。そんなとき頼りになるのが銀行。銀行にはさまざまな個人向けローン商品があります。ここでは、銀行でお金を借りるときのメリットやノウハウをご紹介します。

銀行ローンと消費者金融ローンの違い

(写真=Princess_Anmitsu/Shutterstock.com)

融資額の規模が異なる

消費者金融は総量規制の対象なので年収の3分の1までしかお金を貸せません。一方、銀行は総量規制の対象ではないのでそれ以上の借入が可能であり、住宅ローンなど何千万単位での融資を受けることもできます。

銀行ローンの審査が厳しいって本当?

一般的に消費者金融ローンは審査が甘いが金利は高く、銀行ローンは低金利で審査が厳しいなどと言われます。しかし、世間に言われるほど銀行ローンの審査はやみくもに厳しいわけではありません。信用情報機関に記録されている信用情報に事故歴がなく、かつ安定した収入があれば審査に通る可能性が高くなります。事故歴とは、破産・返済不能・滞納・複数金融機関への借入など過去数年間の記録を指します。

銀行からお金を借りるときの主なローン区分

(写真=William Potter/Shutterstock.com)

フリーローン

カーローンや住宅ローンは目的や用途を指定されたローンですが、使い道がほぼ自由なローンのことをフリーローン(多目的ローン)といいます。

たとえば生活費や結婚式のご祝儀など、一時的に数万円だけ借りたいといったニーズにこたえられるので、すぐに借入の予定がなくてもそういったケースに備えて事前に申し込んでおく人もいます。消費者金融ローンより圧倒的に低金利で借りることができます。

カードローン

カードローンとは、金融機関から無担保による借り入れを行うローンです。もちろん分割による返済も可能で、フリーローンの一種ともいえます。カード会社の審査に通り、申込後に返済能力や希望額に応じて設定される限度額の範囲内であれば、借入・返済を都合に応じて自由に繰り返せる使いやすさがメリットです。

住宅ローン

住宅ローンとは、住宅の新築や改築・土地の購入のために借り入れを行うローンです。高額のため返済期間も長くなります。国の機関から融資を受ける「公的住宅ローン(公的融資)」もありますが、主に銀行ローンは「民間住宅ローン(民間融資)」に当たります。

マイカーローン

車を購入するための借り入れをカーローンと呼びます。通常のローンと同じで固定金利・変動金利のどちらも存在しますが、車を購入するときにディーラーでローンを組むよりは銀行でローンを組んだほうが金利を安く抑えられることが多いです。ただし、審査はディーラーローンのほうが甘いと言われています。

銀行でお金を借りるメリット

(写真=StudioByTheSea/Shutterstock.com)

金利が低く利息が安い

お金を借りる時に一番重要と言っても過言ではない「金利」。たった数%の金利の違いでも、返済総額は大きく変わります。

最短即日で借りられる銀行も

「すぐにお金が欲しいから」と、何も考えずに消費者金融を選んでしまうのはナンセンス。というのも、口座を持っていればキャッシュカードですぐに借入ができる銀行もたくさんあるからです。最短即日融資、コンビニATMから返済できる銀行も。家族や勤め先に知られたくない場合も配慮してくれるので安心です。

銀行で借入ができる人の条件

パートやアルバイトでも、身分が潔白で一定の収入があり複数の金融機関から多額の借金をしていないなど、返済能力があり信頼できる人だと認められれば融資を受けることができます。

原則として勤務先に在籍確認の電話がかかってきますが、銀行名を出さずに個人名でかけるように伝えれば希望通りにしてくれるケースが多く、さらにあらかじめ自分が在籍している時間を伝えておくと、社内の人にバレてしまうリスクも防げます。

銀行での借り入れ手続きについて

(写真=fizkes/Shutterstock.com)

ローンの内容にもよりますが、基本的には源泉徴収票または所得証明書、本人確認のできる運転免許証やパスポート、住民票などが必要です。また、マイカーローンや住宅ローンは使い道の金額が確認できる見積書の提出も必要ですが、これはカタログなどでも代用できる場合もあります。

さらに最近では、ネット銀行など申し込みから契約まですべてWEB上で完結できるローンもあり、どんどん便利になっています。

借りる目的と金額を明確にしてローンの種類を選ぶこと

ローンは、賢く使うことで周囲に迷惑をかけずにスムーズに資金運用ができるので非常に便利です。しかし、自分の返済能力をきちんと理解してその範囲内で借りることが絶対条件。ローンには、自分の資金力を超えて返済に追われてしまう怖いリスクも潜んでいます。きちんと収支や明細を確認するなどし、無理なく返済できる範囲で目的に沿った計画的な利用を心掛けましょう。

文・木村茉衣(ファイナンシャルプランナー)

【こちらの記事もおすすめ】
お金が貯まるコツ5つ
「いつもお金がない人」5つの行動
お金持ちの「貯まる特徴」3つ
お金を増やしたい人へ。3つの方法
財布選びで意識したい「風水」