生ビール、生チョコ、生シュークリーム、生ハム、生カルビ、生トマト、生パスタ・・・

食べ物は、「生」ってつけるだけで、なぜか美味しそうになります。「生ユッケ」「生焼きプリン」「生カレー」など、冷静に考えるとよく分からない食べ物ですら、なんか美味しそうに感じちゃいます。

でも、これらの食べ物の「生」って、どういう意味か知ってますか?すべての食品の「生」の意味を理解してる人はほとんどいないと思います。

今日は、おいしさの魔法ワード「生」について、詳しくご説明します!

前回の記事(「生ビール」と「瓶ビール」の違い~食べ物の「生」とは?その①~)では、生ビールの「生」についてご説明しました。

今日は、他の食べ物(生チョコ、生クリーム、生ハム)の「生」についてお話ししたいと思います!

 

「チョコ」と「生チョコ」の違い

チョコレートの表示ルールとしては、「不当景品類及び不当表示防止法の規定」に基づき、公正取引委員会の認定を受けた「チョコレート類の表示に関する公正競争規約」が設定されています。

この規約によると、生クリームとは

ア: チョコレート生地にクリームを含む含水 可食物を練り込んだもののうち、チョコレー ト生地が全重量の60パーセント以上、かつク リームが全重量の10パーセント以上のもの であって、水分が全重量の10パーセント以上 であること
イ: アに適合するチョコレートにココアパウ ダー、粉糖、抹茶等の粉体可食物をかけたも の、又はチョコレート生地で殻を作り、内部 に前号に適合するチョコレートを入れたも のであって、当該チョコレートが全重量の60 パーセント以上、かつ、チョコレート生地の 重量が全重量の40パーセント以上であること
長くて、ちょっと何言ってるかよく分からないよ、という方も多いかと思いますので、簡単に要約すると

「生チョコレート」は「クリームが10%以上入ってるチョコレート」です!

 

「クリーム」と「生クリーム」の違い

乳製品に関する表示のルールとしては、食品衛生法に基づく厚生省令である「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令(通称;乳等省令)」が設定されています。

この省令によると、「生クリーム」は、

  • 生乳や牛乳を原料としたもの
    ・牛乳等の中に含まれている乳脂肪を濃縮したもの
    ・植物性油脂や添加物を含まず、乳脂肪分18%以上のもの

と定められています。

 

食品の表示で「種類別:クリーム」と書かれているものは、いわゆる「生クリーム」になります。
そして、商品名で「純生クリーム」と書いてあるものも多いですが、これも、「生クリーム」と同じです。

上記の定義以外の製品は「生クリーム」という記載はできません。(「○○ホイップ」「○○フレッシュ」という商品名になっていることが多いです)

この「生クリーム」と呼べない商品は、一般的に、原料が「植物性油脂」となっています。

※動物性、植物性油脂の違いについては、
「バターとマーガリンの違いとおいしさの秘密~トランス脂肪酸って何?~」
をご参照ください!