疑問点4 株主優待は、どのような株を買えばよいの?

優待初心者にとって最も気になる疑問点が、どんな株を買えばよいのかだろう。優待投資をするなら当然「自分が欲しい優待」をもらうことが大前提だ。ただ、その基準のみで選ぶより、次の3つの基準を補助的に使用することで、優待投資をより儲かる投資へと変えていくことができる。

  1. 利回りが高いこと(投資金額に対して、優待金額などのリターンが大きい)
  2. PERが割安な水準にあること(一般にPERは10倍以下が割安だとみなされる)
  3. 優待の人気(食事券やカタログなど人気の優待は多くの投資家から支持される) このような条件によってスクリーニングをすることで、欲しい優待を実施している企業だけでなく、儲けるための銘柄を選べるようになる。

    疑問点5 いつ買えばいいの?

    これも多くの優待投資家の頭を悩ませる問題だ。一般的に言われていることとして、以下の3つを覚えておくとよいだろう。
  4. 権利日の直前(数日前から数週間)は買わない
  5. 権利落ち(権利日が過ぎた後の下落)直後は買わない
  6. 権利日の2か月前程度を目安に買う 長期投資で優待をもらい続けるとしても、どうせならできるだけ安く買いたいものだ。相場のパニック的な暴落時も、多くの優良な優待銘柄がお買い得状態になることが多い。投資に慣れてきたら、そのような局面でも株を買えるようにしていこう。

    疑問点6 どの証券会社で口座開設をすればよいのか?

    証券会社によって手数料が異なるので、その点を考慮したい。特に、10万円以下の優待銘柄を複数保有したい場合、ネット証券をざっと比較しても1回当たりの買い注文に対して、無料から150円程度まで幅がある。手数料は1回当たりでみると数十円違いのため、それほど重要でないように思ってしまうが、何度も取引するならバカにできない。購入する優待銘柄の必要投資金額などを考慮した上で、証券会社を選びたい。

    疑問点7 株主優待を実施している企業は業績が良いの?

    優待を実施していると、業績が好調だからそんなことができるのだと考えてしまいがちだが、実際には業績がボロボロの企業も数多く存在する。企業名は伏せるが、業績が右肩下がりで落ち込んでいるにも関わらず、過去から実施している高額の優待をいまだに実施しているところもある。そのような企業は、将来的に優待廃止という、優待投資家にとってきつい状況になる場合があることを忘れてはいけない。業績は悪化の一途をたどっているにも関わらず、高利回りの優待を実施している企業は、できれば投資を避けたいところだ。

    文・谷山歩(個人投資家)/ZUU online

    【こちらの記事もおすすめ】
    1万円から始められる投資って?
    リスク許容度がわかる10のチェックリスト
    「おつり投資」「ポイント投資」って?
    楽ちん「投信つみたて」とは?
    投資のはじめの第一歩