「子どもがニュージーランドへ留学」「夫が単身ロンドン駐在」こうしたケースで意外とかさむのが、海外送金手数料です。今までは銀行に頼らざるをえず、最低でも3,000円かかるうえに国によっては数日を要することもあります。
そんな中で注目を浴びているのが、フィンテックによるデジタル送金です。手数料は500円前後、しかもリアルタイムで送金できるのが特徴です。
日数もかかり、料金もかさむ海外送金
銀行で海外送金を依頼すると、オンラインバンキングでも2,500円(他行向けの場合はプラス500円)、店頭窓口で手続きすると7,000円にはねあがります。この他、送り先によっては複数の金融機関を介する必要があり、そうなるとさらに手数料が加算されます。また、送り先によっては着金までに数日かかる場合もあります。
銀行間送金は、SWIFT(国際銀行間通信協会)を通じて行われます。ベルギーに本部を置くSWIFTは全世界を結んだオンライン・ネットワークにより、高度なセキュリティシステムの下で決済・送金を実現していますが、その代わり料金は割高です。
スマホ・ブロックチェーンで格安に
一方で、最近はフィンテックやブロックチェーン技術の進歩により、スマホを使った格安の海外送金が普及しつつあります。移民による家族への仕送りなどに活用され、そのマーケットは7,000億ドル規模にまで膨らみました。日本でもSBIが新サービスを開始、最低で460円という格安の手数料が人気を集めています。
その他、ネット銀行系では最低750円からの海外送金サービスを展開しているところもあります。こうした格安サービスを利用すれば、多額の現金を持って出国せざるを得ない不便さやストレスからも開放されます。
残念ながら現状では、法律の規制により100万円以上を海外送金するときは銀行経由を選ぶしかありません。ただ金融庁は法改正をすすめており、近い将来は大学への入学金・学費や車など高額品の購入に伴う送金にも割安なフィンテック(または銀行・フィンテックの中間業態)を利用できるようになるかもしれません。
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