唐辛子とはどんな野菜?成分も!
唐辛子は珍しい品種も栽培できる!
唐辛子を自宅で栽培する楽しみは様々な品種の唐辛子を栽培できる事です。市販で売られている唐辛子は一般的な品種が多く辛い物好きには少し物足りない所があります。しかし、自分で栽培すれば、市販では買えない品種を育てられます。
最近は、世界一辛い「ハバネロ」や沖縄の「島とうがらし」、京の夏の風物詩「万願寺とうがらし」など唐辛子にもたくさんの種類があります。とても簡単に育てることができる唐辛子を少しずつ、様々な品種を育て辛さの違いを楽しみましょう。
唐辛子の名前の由来は様々な諸説がある
実は唐辛子は15世紀のコロンブスの新大陸発見した時と言われています。中南米、メキシコなどでは数千年前から唐辛子を食用として栽培していました。唐辛子の発祥はこの地域と言われています。
英語では唐辛子名をレッドペッパーと呼びますが、これはコロンブスが唐辛子をコショウと勘違いした事から名前がついているのが由来です。急速に世界中に広がった唐辛子ですが、日本に入ってきた時期は諸説あり、鉄砲と共ににポルトガル人が伝えた説と、豊臣秀吉が日本に持ち帰ったという説があります。
唐辛子の名前の由来は、その昔、唐から伝わったため唐辛子と名前がついたと思われていました。しかし、唐辛子の「唐」とは外国の事を意味していたのです。中には人の名前を由来に名前がついている唐辛子もあります。このように唐辛子の名前の由来は様々な説があり、とても面白い所です。
唐辛子に含まれる主な成分と働き①カプサイシン
食べた時に感じる辛さの主成分、カプサイシンは有名です。摂取すると内臓感覚神経に働きかけ、アドレナリンの分泌を活発にします。発汗作用があり食べた時に体が熱くなり、汗をかくのはこのためです。新陳代謝を促す成分があるとされているので唐辛子はダイエットに向いているお野菜でもあるのです。
唐辛子に含まれる主な成分と働き②ビタミンC
ビタミンCは風邪の予防や疲労の回復に効果的です。肌荒れなどにも効果があります。唐辛子には新陳代謝を高める効果があるので上手に食事に取り入れる事でさまざまな美容・健康をサポートしてくれます。
唐辛子に含まれる主な成分と働き③ビタミンE
ビタミンEには強い抗酸化作用があり、動脈硬化や心筋梗塞など生活習慣病の予防にとてもおすすめです。美肌を保つためにもとても大切な栄養素でもあります。しかし、辛い唐辛子を多量に摂取すると胃腸に刺激を与えてしまうので胃腸の弱い人は取りすぎには注意しましょう。
家庭で簡単にできる唐辛子の栽培方法は?育て方や保存方法も
唐辛子の栽培方法
唐辛子はお家で栽培するのにとてもおすすめな野菜です。ほとんどお手入れがいらず、そのため家庭菜園が初心者の方でも簡単に栽培できるお野菜です。また育てるのに場所をとらないのでベランダなどでプランターで栽培することも可能です。唐辛子をご自宅で栽培して食卓で使ってみてはいかがでしょうか。
準備するもの
- 唐辛子の種
- プランター(畑がない場合)
- 培養土
- くん炭
唐辛子の育て方
- スコップや鍬などで30センチほど土を掘り起こす
- 唐辛子の種をまき土をかぶせる
POINT
上手に育てるコツ
水はけを良くする土壌改良しましょう。たい肥・くん炭などを使うのがおすすめです。プランター栽培の場合、よく説明書を読み適した量を使うようにしましょう。
唐辛子のお手入れポイント
水のやりすぎには注意が必要です。水をやりすぎると土が常に湿った状態にあり、簡単に水分を吸収する事ができるので植物はあまり根を伸ばさなくなります。それでは地上の株も丈夫に育ちません。植物は土が乾燥すると水を求めてぐっと生長するのです。
初めての栽培で慣れないうちは、土に人差し指の第一関節くらいまで差し込み、土の乾燥を直に確認しましょう。もし土が乾燥していると感じたら、水をあげるという風にしてみましょう。このようにしっかりと育てておくと、夏場の高温・乾燥にも負けず、強く育ち実をつけて、おいしい唐辛子を作ってくれます。
お手入れ方法
- 支柱を立てる
- 一番花を摘む(摘芯)
- わき芽を摘む
POINT
気をつけたいポイント
唐辛子は根が浅く、水はけの良い土で育てられています。その為、真夏の水切れには注意が必要です。土が乾燥し水分が完全になくなり株がゲンナリしていたら、枯れる直前の状態です。 普段から土の状態をよく見て、水やりをするようにしましょう。
唐辛子の収穫の目安
唐辛子は緑の実の状態で収穫すれば辛さの少ない「青トウガラシ」となります。緑の状態を収穫せず、そのまま世話をし続けると、さらに1か月後頃には実が赤くなってきます。これが一般的な唐辛子です。唐辛子の収穫の目安としては自分の目的に合った実の状態で収穫することをおすすめします。
収穫した生の唐辛子の保存方法①冷蔵
せっかく唐辛子を収穫したのならば一番おいしい状態で食べたいものです。ですが野菜はその時の気候などによってはたくさん出来てしまう時があります。近いうちに食べてしまうのなら「冷蔵」がおすすめです。
収穫した生の唐辛子の保存方法②冷凍
唐辛子を長期間、食べないのであれば「冷凍」がおすすめです。しっかりと「冷凍」処理しておけば3カ月~半年ほどは持ちます。上手に冷凍保存をしていつでもお料理に使えるととても便利です。
収穫した生の唐辛子の保存方法③乾燥
一番唐辛子を美味しく長持ちさせるのには「乾燥」が一番おすすめです。「乾燥」のメリットは長期保存がきくことです。カラカラするまでしっかりと乾燥保存しておけば、1年くらいは持ちます。何回でも使えるのでとてもおすすめです。
唐辛子は緑の実の状態で収穫すれば辛さの少ない「青唐辛子」となります。緑の状態を収穫せず、そのまま世話をし続けると、さらに1か月後頃には実が赤くなってきます。これが一般的な唐辛子です。唐辛子の収穫の目安としては使う目的に合った実の状態で収穫する事をおすすめします。
鷹の爪と唐辛子の違いとは?
鷹の爪とは唐辛子の種類
普段、スーパーなどで乾燥した鷹の爪を見かける事は多いのではないでしょうか。鷹の爪と唐辛子の違いというよりも鷹の爪は唐辛子の代表的な品種の一つです。鷹の爪の実は先とがり紡錘形であるため、この形が鷹の鉤爪を連想させる事から鷹のかぎ爪に由来して「鷹の爪」となったのです。
鷹の爪の特徴・乾燥後の辛みの違い
鷹の爪は特徴はその辛さです。実は生の鷹の爪は胎座以外はそれほど辛くありません。生の鷹の爪は風味豊かでとても美味しいのです。実際に辛いのは胎座の部分です。しかし乾燥させる事によって胎座の辛さが種や果肉に移り余計辛さを増します。乾燥後の辛みの違いとは胎座からの辛み成分の移行によるものです。
自宅でできる鷹の爪の栽培のポイントは?
気温を勘案して栽培時期を選ぼう
鷹の爪も唐辛子と同じナス科のお野菜です。他に栽培しているお野菜に影響を与えないように3年以上空けてから栽培するように注意しましょう。
鷹の爪は夏に収穫時期がくるようにする事がおすすめです。栽培期間が苗を植えてから150日と長いため、逆算して苗を植えるのは3月下旬~5月上旬に入った頃がおすすめです。
鷹の爪の発芽に適した温度は15~20度、育成環境の温度は25~30度くらいが最適です。栽培する地域の環境をよく考え栽培時期を選ぶようにしましょう。
鷹の爪の収穫時期
唐辛子も鷹の爪も地域によって少し異なりますが、夏場に差し掛かる頃が最適な収穫時期と言えます。9月中旬~10月中旬ごろには実が赤く色づくように苗を植え、実が硬くなりしぼみ始めたら株ごと引き抜いて収穫しましょう。
POINT
化学肥料のポイント
地域によって多少異なりますが、唐辛子も鷹の爪も実がつき始めたら化学肥料を使いましょう。その後3週間毎に追肥をする事がポイントです。