口座の種類で納税方法が異なる  

ところで、証券口座を開設する際、「特定口座(源泉徴収あり)」「特定口座(源泉徴収なし)」「一般口座」のいずれかから選ぶことになりますが、その選択に悩む人も多いようです。そこで、それぞれの口座の特徴を解説しておきます。

「一般口座」はメリットなし   

一般口座は、売買記録などの書類作成から確定申告まで、すべて自分で対応する口座です。

現在は、特にメリットが無いと言われていますので、選ぶ必要はないでしょう。

「特定口座(源泉徴収なし)」は確定申告が簡単

「特定口座(源泉徴収なし)」にすると、自分で確定申告しなければなりませんが、証券会社が年間の売買損益を計算した「年間取引報告書」を作成してくれるため、手間はかからないといえます。

「特定口座(源泉徴収あり)」は、確定申告してもしなくてもいい

「特定口座(源泉徴収あり)」にすると、確定した利益から税金が源泉徴収(天引き)されます。証券会社が代わって納税しますので、原則、確定申告の必要はありません。

最も一般的で多くの人が開設しているのが、この「特定口座(源泉徴収あり)」です。

扶養の範囲内で働いている人は、確定申告をせずに納税すれば所得への影響はありません。利益が大きくても扶養から外れないのが、この口座のメリットの一つです。

最近のトレンド「NISA」「iDeCo」の利益は非課税   

証券口座の種類による納税方法の違いを見てきましたが、そもそも、売却益や配当に対して税金がかからない口座があります。それが、「NISA」と「iDeCo」です。

「NISA」は、NISA口座内で毎年120万円まで非課税で投資ができる制度です。今年から、毎年40万円まで非課税で投資できる「つみたてNISA」もスタートしました。

「個人型確定拠出年金(iDeCo)」は、私的年金の制度で、毎月一定の金額を積み立て、あらかじめ用意された金融商品で運用し、60歳以降に受け取るというものです。

NISAやiDeCoなど、国の税制優遇を受けられる制度を利用しない手はありません。積極的に活用しましょう。

株式投資で利益が出た場合、節税対策も考えておこう

株式投資を初めたばかりのときは、銘柄や株価にばかり目がいきがちですが、利益が出たときの所得税や納税手続きなどの理解も大切です。確定申告をするかしないかをはじめ、自分なりの節税対策を考えておきましょう。

文・深川美幸(ファイナンシャル・プランナー)/DAILY ANDS

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