生涯未婚率が年々上昇し、独身アラフォー女性の一人暮らしも増えています。自分だけの時間や気楽さを楽しむ人がいる一方で、寂しさや漠然とした不安を感じている人も多いようです。一人で過ごす孤独な時間にどのように向き合っているのか、寂しさ解消への提案なども含めて紹介します。
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アラフォー女性の4~5人に1人は未婚
まずアラフォー女性の「未婚率」ですが、厚生労働省が2015年に実施した国勢調査データによれば、35~39歳は23.9%、40~44歳は19.3%となっています。およそ4~5人に1人は未婚だということが分かりますが、背景には女性の高学歴化や就業率向上、男女共同参画推進政策などがありそうです。
アラフォー男性の未婚率も年々増えていて、男女ともにアラフォー世代の未婚化が進んでいます。次回の国勢調査は2020年ですが、昨今は多様な生き方が推奨されていることもあり、未婚化がさらに進む可能性もありますね。
出産のハードルや仕事のストレスが最も高まる年代
アラフォー世代の独身女性は実家暮らしの方が多い
アラフォー世代の女性の「一人暮らし率」は35~39歳は36.8%、40~44歳は39.4%となり、実家暮らしの方が多いことが分かります。独身という立場は同じでも、家族と暮らしていないアラフォー女性は寂しさや孤独感をいっそう感じるのではないでしょうか。
40歳前後ともなれば仕事のピーク年齢で、その分責任も重くなります。ハードな業務や長時間労働は体力的に少し厳しくなり、管理職になるなどストレスも強まる年代と言えそうです。転職やキャリアアップといった自分の将来についても真剣に考えなくてはならない時期であり、社会人として頑張ってきたことの迷いや疲れが生じる頃です。
老後の不安も一人暮らしのアラフォーには切実な問題
特に女性の場合は出産可能年齢というハードルがあるため、恋愛し結婚するつもりで人生を歩んできた人が独身という現実に不安を感じてしまうのは当然です。一人暮らしであれば、その気持ちはさらに強くなると思います。
また、この年代になると、未婚者には老後の金銭的・精神的な不安が涌き上がってきます。現在の高齢化社会では年齢や性別に関わらず誰もが抱く不安だと思いますが、一人で暮らすアラフォー女性の場合はより切実な問題と言えます。
寂しさや不安を感じるのは「身体的」「精神的」に参っている時
ではどのような時に寂しさや不安を感じるのかと言えば、身体か精神のどちらかが弱っている場合のようです。身体的には熱が出たり、ケガをして動けなかったりという時で、家族と同居している人に比べると助けがないので心細いですよね。
精神的なものについてはさまざまな要因があると思いますが、毎晩一人での食事が続くことで孤独感が増す人も多いようです。クリスマスや誕生日なのに外出の予定がないことなどは、気持ちが沈む典型的な理由だと思います。
友人が結婚したり出産したりした時も、良かったとは思いつつ、自分だけ取り残されていくような感じがすることもあるのではないでしょうか。若い頃にイメージしていた40歳前後という年齢と今の自分との間にギャップを感じ、落ち込んでしまうこともあるかもしれません。
孤独の解消におすすめしたい「時間を活用する」という視点
時間を“潰す”のではなく、“活用する”と視点を変える
一人暮らしをするほとんどの人は孤独を感じた経験があるようですが、ではどのようにしてそれを解消しているのでしょうか?
よく挙げられるのは読書や音楽・映画鑑賞、電話やSNS、料理、手芸、肌や爪の手入れ、長風呂、模様替え、ベランダ園芸、ペットの飼育などです。おそらく多くの人が、これらのうちいくつかを試したことがあると思います。自分に合うものが見つかれば有効と言えますが、人によっては孤独な時間を“潰す”ための解消法も含まれているかもしれません。
そこでおすすめしたいのは、時間を“潰す”という発想ではなく、“活用する”と前向きに視点を変えてみることです。たとえば、自分の仕事に関連する資格取得を目指し、ステップアップを狙うのはいかがでしょう。金融系なら「ファイナンシャルプランナー」、事務系なら「日商PC検定」「MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)」、販売系なら「販売士」といった資格で、独学や通信教育などを通じて取得できます。転職や収入アップにも役立ちます。
在宅型のテレワークで副業やオンラインゲームも
お金をかけたくない人や逆にお小遣いを稼ぎたい人は、在宅型のテレワークに挑戦してみるといった手もあります。入力業務や検索作業など未経験でも可能な難易度の低い業務もあるため、回数をこなして慣れてくれば副業につながるかもしれません。
キャッチフレーズや標語、ロゴマークなどに関する募集をまとめて掲載している公募サイトもチェックしてみましょう。キャラクターの命名といった気軽に試せそうな案件もあるので、気後れは不要です。頭を使ったりセンスを磨いたりすることにもつながり、場合によっては自分の意外な才能に気付くかもしれません。
人との繋がりを求めるのであれば、ネット上でチェスや将棋、麻雀など対戦相手が必要なゲームも楽しめる時代です。初心者でも挑戦できるので、実際に始めてみるとはまってしまうかもしれませんよ。さらに、世界中の人と「分単位」で安価にリアルな英会話ができるグローバルな英語レッスンサービスも広がっています。
前向きな発想を持つことで将来への不安も和らぐ
まずは、「自活できるだけの収入がある」という自分に自信を持ってください。また、結婚すれば寂しさや不安は解消できるという「たられば」思考も、プラスには働きにくいと自覚しましょう。現実を見つめ、一人の時間を有効に楽しみ活用するという前向きな発想があれば、将来への不安も和らいでくるかもしれません。
文・渡辺友絵(ライター・編集者)
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