加えて、実写版で王子様の代わりに登場するのがジョナサンだが、“王子不在”設定のためにアニメ版で人気の挿入歌「いつか王子様が」も使われておらず、「『白雪姫』の代表曲までカットされるなんて!」「あの名曲がない『白雪姫』は『白雪姫』と言えるのか?」などと嘆くアニメ版『白雪姫』ファンも多い。
実写版『白雪姫』、19年公開の『ダンボ』と並ぶ低調スタート……“炎上騒動”が影響か
また、主演のレイチェルが「(アニメ版の王子は)ストーカー」と発言したことをはじめ、公開前から“炎上”騒動も続いていた。その影響もあってか、全国382スクリーンと大規模で封切られるも週末3日間の動員は13万1000人、興収は1億9700万円で3位と、ディズニー最新作にしては物足りない順位でスタート。なお、公開初日の祝日を含めた4日間の累計興収は3億2600万円と伝えられている。
この結果について、映画ライターのヒナタカ氏は以下のように語る。
「北米で公開された週末3日間の興収は約4,300万ドル(約64億円)で、ディズニーの実写映画の中では興行的にも批評的にも伸び悩んだとされる19年公開の『ダンボ』(週末3日間の興収は北米が約4,600万ドル、日本は4日間換算で3億3500万円)と同等の低調スタートです。“歴史的な大コケ”というほどでもないものの、やはり作品の外にある炎上とプロモーションの制限、厳しい評価も、このいまひとつの成績に影響しているのでしょう。日本では同じくミュージカルかつ有名作品の実写映画化作品で、かつ絶賛の口コミが広がっている2位の『ウィキッド ふたりの魔女』が強力なライバルとなったことも大きいと思われます」
なお、ディズニープリンセスの実写化映画について、日本での初動の興収を振り返ると、『シンデレラ』(15年)は土日2日間で5億5600万、『美女と野獣』(17年)は3日間で興行収入13億7900万円、『アラジン』(19年)は3日間で13億9600万円、『リトル・マーメイド』(23年)は3日間で7億1200万円となっている。