3月15日、声優業界唯一のオフィシャル顕彰である「第十九回 声優アワード」の授賞式が東京・港区の文化放送メディアプラスホールにて行われ、主演声優賞、助演声優賞、新人声優賞など全受賞者が発表された。

「声優アワード」の概要と、今年の主な受賞者たち

「声優アワード」は、「外画放送開始50周年」にあたる2006年に、日本音声製作者連盟とKADOKAWA、文化放送、小学館、小学館集英社プロダクションがアニメ業界各社と協力し創設。その年度に「最も印象に残る」声優や作品を対象に、その業績を称える本格的な「声優を対象とするアワード」として、今年で第19回目を迎えた。

 メインの賞ともいえる「主演声優賞」は、『転生したらスライムだった件』第3期(日本テレビ系、24年4~9月放送)でサラリーマンからスライムに転生した主人公・リムル=テンペストを演じた岡咲美保、大ヒット劇場アニメ『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』(23年11月公開)の327カットをリテイクし、音声も再ダビングした“真生版”(24年10月公開)で引き続き鬼太郎の父(かつての目玉おやじ) を演じた関俊彦がそれぞれ受賞した。

 また、ファンが選ぶ最も活躍した声優「MVS(Most Valuable Seiyu)」は、2年連続で中村悠一が獲得している。

「中村は、『キャプテン翼シーズン2 ジュニアユース編』(テレビ東京系、23年10月~24年6月)、『ブルーロック VS. U-20 JAPAN』(テレビ朝日系、24年10月期)、『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 京都動乱』(フジテレビ系、24年10月~25年3月)といった人気シリーズをはじめ、多くの作品でメインキャストを務めました。出演した劇場アニメ『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』(24年1月)や『劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦』(同2月)もヒットしましたし、ファンから多くの支持を集めたのも納得といえるでしょう」(声優ライター・勅使河原みなみ)