友田オレとの対談でも、何度も「世代」というワードが出てきた。粗品は何度も友田に「同じ世代でやりたいやろ」と問いかけた。

 そして、自身の『R-1』最年少記録が破られ、『M-1』では粗品さえ成しえなかった令和ロマンの連覇を目の当たりにしたことを、実に屈託なく喜んで見せた。

 時代を変えようとしている。そして、時代を変える仲間を育てようとしている。ここ最近の粗品からは、そういう思いが強く感じられる。

 くしくも、ダウンタウンは2人ともテレビから一時退場することになった。後に日本中を席捲することになる「第7世代」という言葉を生み出したラジオ番組『霜降り明星のだましうち!』(ABCラジオ)も、この春で最終回を迎える。

 新旧『R-1』王者の対談は、そんな時代の移り変わりを強く感じさせる一幕だった。

(文=新越谷ノリヲ)