好感度抜群でNHKとの相性もいいサンドウィッチマンや過去に司会を務めている内村なら分かるが、山里の名前が有吉の後釜として取りざたされているのは意外なようにも思える。なぜそこまで山里の評価が高いのか。芸能ライターの田辺ユウキ氏はこう指摘する。
「私はかつてNSC(吉本総合芸能学院)の先生を取材したのですが、NSC時代の山里さんはとても勉強熱心だったとおっしゃっていました。山里さんと同じ22期には、キングコングの梶原雄太さん、ウーマンラッシュアワーの村本大輔さん、とろサーモンの久保田かずのぶさん、なかやまきんに君、中山功太さん、ギャロップの林健さん、ダイアン、スーパーマラドーナらがいます。
先生によると、山里さんはそのなかで決して目立つ存在ではなかったそう。ただ、山里さんはそういう自分を自覚していて、周りの才能あふれる同期と正面からぶつかることはせず、その代わりに誰よりもたくさんの本を読んだり、時事ネタを仕入れたりしていたとのこと。先生は、山里さんが背負うリュックにいつも5、6冊の本が入っていたことに驚いたそうです。
番組の進行役には、そういった『知識の絶対量』が間違いなく必要。山里さんは才能の人ではなく、努力の人といえます。NSC時代から培ってきた下地が今、司会者として生かされているのではないでしょうか」
有吉と山里の司会の違い
山里は6年連続で『紅白』の直前番組のメインを務め、1月7日に出演したNHKの人気番組『ファミリーヒストリー』も好評だった。日本テレビ系『DayDay.』で生放送の司会にも慣れており、実績もNHKへの貢献度も申し分ない。
山里が実際に『紅白』の司会に抜擢される可能性はあるのか。有吉の司会ぶりとの比較も含め、田辺氏はこのように解説する。
「たしかに有吉さんの『紅白』での司会進行は、いつもの芸風から考えるとかなりおとなしめな印象がありました。『紅白』ということで、有吉さんは身をわきまえるところがあったはず。有吉さんの著書などを読むと、すごく謙虚な性格で、誰よりも空気を読んでいることが分かります。