「視聴率こそ振るわなかったものの、確かな演技力と深みのあるストーリーで多くの視聴者を惹きつけた作品だと思います。高橋さんは若林さんを、森本さんは山里さんを、単なる“モノマネ”ではなく“生きた存在”として表現し、その演技力が高く評価されています。特に高橋さんの演技は、若林さんの内面を映し出すような説得力がありましたし、森本さんの山里役も見事にハマっていました。お笑いファンからも評価が高い本作は、2人が抱える“生きにくさ”と、それをお笑いで昇華しようと苦心する姿を丁寧に描いている点も魅力でしょう。作中の若林さんが発した、『誰とでも合う自分じゃないから、合った人に会えるように頑張る』という言葉には、人間関係に悩むすべての人への励ましが込められてるように思いました」

キンプリ高橋、TBSドラマ主演は“確定”?

嵐・松本潤、KAT-TUN・亀梨和也ら出演の『ごくせん』が長年愛されているワケ

 また、『ごくせん』といえば、STARTO勢をはじめ、小栗旬や成宮寛貴(第1シリーズ)、速水もこみちや小池徹平(第2シリーズ)、三浦春馬や三浦翔平(第3シリーズ)ら、豪華な顔ぶれが生徒役で出演していることも特徴だ。

 前出の北村氏は、そんな同作が長年愛され続けている理由について以下のように語る。

「仲間さん演じる熱血教師・ヤンクミと、個性豊かな生徒たちが織りなす物語が毎回、痛快です。当時も多くの視聴者を魅了しましたし、現在もこのドラマを愛する人が多くいるのは納得です。松本さんや亀梨さんら、現在も第一線で活躍する俳優陣が若く初々しい演技を見せる点も見どころのひとつでしょう。毎回、ヤンクミが生徒の問題に真正面から向き合い、体を張って守る展開は王道ながらも胸が熱くなります。そんな同作が今も愛されているのは、2000年代だからこそ成立したと思われる『極道の娘が教師として生徒を導く』という大胆な設定が、コメディ作品として生きているから、という見方もあるのでは。今この設定をやろうとしても再現するのは難しいはず。だからこそ、『ごくせん』は懐かしさがあり、多くのファンに見られ続けているんだと思います」