3つ目は、「実用的な中に垣間見える美意識」。仕事着は動きやすく汚れにも強いことが前提ではあるが、無地ではなく絣模様を、単調な刺子ではなく模様に複雑さを、といったように、見た目に対する作り手や使用者のこだわりも光る。継接ぎ一枚充てるのにも、仕上がりが美しく見えるよう工夫された仕事着の美にも注目だ。

特別展をより楽しむ講演会や体験講座も開催

また、記念講演会や講座も実施。


3月22日(土)には、体験講座「綿から糸をつくってみよう」(参加応募は終了しているが、だれでも見学は可能)、


4月12日(土)には、学芸員が特別展の見どころを掘り下げて紹介する歴史民俗講座「はたらく装いのモノがたり」、

万祝着(房総半島の漁撈用具)

4月26日(土)には、漁村文化や民俗文化財についての造詣が深く、「房総半島の漁撈用具」など有形民俗文化財の調査・収集等にも実際に携わってきた成城大学文芸学部教授・民俗学研究所所長の小島孝夫氏による記念講演会「モノとしての衣、コトとしての衣 ―『房総半島の漁撈用具』を例として―」を実施。


4月29日(火・祝)には、民俗工芸実演「こぎん刺し」を実施。

さらに、3月16日(日)・29日(土)、4月5日(土)、5月6日(火・振休)には、学芸員による展示解説が行われる。詳しい情報は、下記の詳細ページで確認を。

この機会に、「はたらく装いのフォークロア」に足を運んでみて。また、春は、埼玉県立歴史と民俗の博物館の近くにある大宮公園の桜が咲き誇る季節。美しいピンクが広がる光景は、とにかく魅力的。時間に余裕がある人は立ち寄ってみて。

■はたらく装いのフォークロア
開催期間:3月15日(土)~5月6日(火・振休)
場所:埼玉県立歴史と民俗の博物館
住所:埼玉県さいたま市大宮区高鼻町4-219
詳細:https://saitama-rekimin.spec.ed.jp/tokubetsu_yosooi