たとえば1月、大阪の公演でエースさんが遅刻をしてしまい、舞台に間に合わなかったとき、寺家さんはネイビーズアフロのみながわさんと即席コンビを組みました。そこで見せたネタは、エースさんとは真逆となる知識豊富なみながわさんに、寺家さんが翻弄されるというもの。寺家さんは、エースさんのセリフ『全部聞き取れたのにー!』を取り入れた漫才などで観客を沸かせました。改めて寺家さんの、漫才師としての勘の良さを実感できた舞台でした」
バッテリィズの面白さは、エースだけでなく寺家の存在も大きいようだ。田辺氏は続ける。
「私がバッテリィズにインタビューをしたとき、寺家さんは『実は自分もまあまあアホなんです』と明かしていました。しかし、アホキャラのエースさんに物事を教えるという漫才のフォーマットがあり、なおかつエースさんがアドリブでアホなことを言ってもちゃんと対応できるよう、できる限り時事問題などを勉強しているとのこと。現在のバッテリィズの好調の裏側には、そういった寺家さんのハンドリングのうまさと陰の努力があると思います」
東京進出でどうなる?
彼らの人気の秘密について、田辺氏は意外な角度からこう指摘する。
「バッテリィズの人気の理由は、おもしろさ、キャラクターはもちろんなのですが、ルックスの良さも影響していると思います。エースさんは凛々しい顔つきですし、寺家さんは清潔感があって優しそうな表情の持ち主。お茶の間に受け入れられやすそうな見た目が人気に拍車をかけているのではないでしょうか」
右肩上がりで人気が上昇しているバッテリィズは、東京進出でどのように活躍の場を広げていくのか。田辺氏はこのように予測する。
「最近は東京の番組にたくさん出演するようになり、徐々にバラエティ慣れしていっているようにも見え、お二人とも状況に応じていろんなリアクションをとれるようになっていますよね。まずはスタンダードにいろんなバラエティ番組のひな壇に座って、エピソードトークなどを披露する役割になると思います。