カタリバは、2月26日(水)に岩手県大船渡市で発生した山林火災において、被災した子ども・子育て家庭への緊急支援として「カタリバこども給付金」を給付する。
ライフライン復旧が課題の大船渡市の山林火災
2月26日(水)に発生した岩手県大船渡市の山林火災は、約2,600ヘクタールを焼損。およそ74棟の住宅や建物が被害を受け、現在も約1,000人が避難所で生活し、約2,400人が親戚宅等で避難生活を送っている(※)。
これまで消火活動は危険を伴うことから、消防隊や自衛隊を始めとした人々の手で行われるため、その地域の人であっても避難区域に立ち入ることができない状況だった。
3月7日(金)時点では、ここ数日の雨や雪が消火活動の追い風となり、延焼が確認されなかったことから段階的に一部地域の避難指示が解除されるなどの動きが生まれている。
それでもまだ多くの人々は、消火活動や見た目では分からない地表の熱源調査等がクリアされない限り、避難区域には立ち入ることができない。
また避難指示が解除されたとしても、電線が焼損したことにより電気が通らず、貯水槽も動かすことができないなど、ライフライン復旧も次の課題として挙げられている。
住民たちからは日常生活に対する不安の声も
さらに現地で明らかになってきているのは、住宅が直接焼損していなくても、周辺の火災の影響で被害を受けるケースがあることだ。
例えば、火災によるススが家の中に入り込み、過剰に吸い込むと健康被害のリスクがあるほか、焼き焦げた臭いが取れないなど生活環境に影響を及ぼす恐れがあると言われている。
また消火活動で撒かれた海水により家屋が傷み、修繕が必要になるなど、田畑への塩害といった周辺被害が懸念されている。
住民たちからは「自分の家が残っているか分からない」という声のほか、ここ数日は「家に帰れたとしてもすぐに日常生活ができるか不安」という声も出てきている。