日本――ブランド価値は米国の6分の1、中国の2分の1

日本のトップ・ブランドはいずれも順位を下げるという残念な結果に。トヨタのブランド価値は437億ドル(6%減)、NTTグループは408億ドル(1%増)。ほかに三菱グループ(45位)、ホンダ(52位)、日産(62位)、ソフトバンク(73位)、au(91位)がトップ100にランクインしたが、1つ順位を上げたホンダ以外はいずれも後退。特に日産は27も順位を下げ、ブランド価値は22%も下がった。

トップ500に入った日本のブランドの価値は4070億ドルと、中国の半分以下、米国の6分の1しかない。

2008年には米国に次ぐ第2のブランド大国だったが、現在はドイツと中国に追い抜かされ、全体を占める割合は9%から7%へ縮小した。

中国――トップ500ブランドの総価値が10年間で10倍に

跳躍を見せたのは中国のブランドで、騰訊が26ランクアップ、83%増を記録。ブランド価値は408億ドルとなった。阿里巴巴集団(58%増)、華為技術(51%増)、中国平安保険(46%増)が続く。

日本とは対照的に10年前には全体を占める割合がわずか3%だったにも関わらず、現在は15%に拡大している。全ブランドの価値は920億ドルから9115億ドルと、ほぼ10倍に成長した。

韓国――サムスンがアジアトップのブランドに

ランクインしたブランド数は少ないものの、韓国からはサムスンがアジア圏で唯一トップ10入りした。サムスンのブランド価値は923億ドル(39%増)。2017年第2四半期は「Galaxy S8」「S8 Plus」「Note 8」の人気が追い風となり、96億ドルという過去最高の純利益を記録(ブルームバーグ2017年7月26日付記事) 。第3四半期も好調ぶりが続き、売上高が19.3%増となった。

現代自動車は36ランクダウンの79位。LGグループは23ランクアップの88位。

ドイツ――フォルクスワーゲンは13ランクアップ

メルセデスベンツ、BMW、フォルクスワーゲンと自動車ブランドが強いドイツ。メルセデスベンツは439億ドル(24%増)、BMWは418億ドル(9%増)、フォルクスワーゲンは337億ドル(37%増)。フォルクスワーゲンは13も順位を上げており、排気ガス不正スキャンダルで地に落ちた信頼を着実に回復しつつあることが分かる。

T-モバイルはドイツテレコムの子会社で、欧州・北米でモバイルサービスを提供している。

オランダのトップブランド、シェルは6つ順位を下げたが、ブランド価値自体は10%増えて402億ドルに。

ブランド価値が最も高いセクターは1.3兆ドルのITで、全体の23%を占める。次いで銀行が8398億ドル、テレコムが6206億ドル、小売が3538億ドル、自動車が3475億ドル、石油・ガスが2890億ドル、その他が2108億ドルという結果だ。

文・アレン・琴子(英国在住フリーランスライター)/ZUU online

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