まずは公的保障の確認から

がんの治療に限らず、保険診療であれば、ひと月に支払う治療費の上限額が定められています。これは「高額療養費制度(こうがくりょうようひせいど)」と言って、一般的な収入の場合(標準報酬月額28万~50万円)、上限額はひと月で9万円ほどです。

彼女の治療計画では、3週間に1度の抗がん剤治療が8万円、その翌週には経過を見るために通院をするのでひと月で上限額を超えるでしょう。超えた分は払い戻されることになっています。

なぜ、保険はおりなかったの?

さらに、直近12カ月で高額療養費制度の対象になる月が3回あったら、4回目からの上限額はさらに抑さえられて、4万4400円になります。予定通りに治療が進めば、4回目以降の抗がん剤治療や、入院・手術の治療費上限額は4万4400円ですからかなり負担は軽くなります。

「これならなんとかなりそう。でも、せっかく保険に入っていたのに、出ないのは痛いな」とのこと。そこで、加入している保険証券を見てみました。(後編に続く)

文・タケイ啓子(ファイナンシャルプランナー(AFP))/DAILY ANDS

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