結婚したいか独身でいたいか、長期的な視野で考える

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このように、生涯独身であることのデメリットは確かにありますが、生涯独身はリスクが高く必ず後悔する、というわけではありません。

例えば、先ほど紹介したデメリットの中でも、「いざというときに相談できる家族がいなくて寂しい」「病気になったときに看病してくれる人がいない」という点については、必ずしも結婚相手や家族が頼れる存在であるとは限りません。頼れる友人がいればいい、ということも十分考えられるでしょう。

近年のスマートフォンやSNSの普及は私たちに、より多種多様な情報と、より多くの人と出会う機会を与えてくれました。それらの中には、私たちの価値観や行動に変化をもたらすものも含まれています。結婚に関する考え方も同様で、今後、私たちの価値観はますます多様化していくと考えられます。

実際、日本においても婚姻届を出さない「事実婚」、婚姻はするものの別居生活を続ける「別居婚」や週末だけ同居する「週末婚」、同性カップルを「結婚に相当する関係」と認める「パートナーシップ」など、従来の形にとらわれないさまざまな婚姻関係のスタイルがあります。

このような背景から考えると、生涯独身でいるデメリットは将来的に少なくなっていくのではないでしょうか。また、内閣府が発表した「平成30(2018)年度版 少子化社会対策白書」からは、晩婚化の波は緩やかになったとはいえ、相変わらず進んでいる事実も浮かび上がっています。現代において、生涯独身や晩婚は決して珍しいことではなくなったと言っていいでしょう。

とはいえ、「今の生活に満足しているから、この先もきっと大丈夫」と現状に満足し、生涯独身を安易に決断するのは、先に挙げたデメリットの数々からもあまりおすすめできません。生涯独身を貫く相当な理由がないのであれば、「もしかしたら、いつかいい人と出会って結婚するかもしれないし、しないかもしれない。どんな変化にも柔軟に対応できるように備えておこう」と、長い視点で考えておくほうがよいでしょう。

生涯独身であることを後悔しないために、これからすべきこと

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どのような状況になっても後悔しないために、私たちは今後どうあるべきでしょうか。重要なのは、自立した自分でいることです。そのために準備しておくべきポイントを紹介します。