「気がついたら周りの同年代の人たちがほとんど結婚していた……」

そんな状況の中、独身であることに対して、もやもやとした気持ちを抱えている人もいるかもしれません。しかし、国立社会保障・人口問題研究所が2015年に行った結婚と出産に関する全国調査によると生涯未婚率は年々増え、未婚者の間でも「一生結婚するつもりはない」という人の割合は増加しています。

今後、生涯独身はどんどん珍しくなくなるかもしれません。そんな時代に備えて、生涯独身でいる選択をした際に予想されることや、そのときになって後悔しないようすぐに始められる行動を紹介します。

生涯未婚率、女性は10年前の2倍に

(写真=Natee Meepians/Shutterstock.com)

50歳の時点で一度も結婚したことがない人の割合「生涯未婚率」と言いますが、この数値は男女ともに年々増加傾向にあることが分かっています。国立社会保障・人口問題研究所が発表した「人口統計資料集2018年度版」によると、2015年の生涯未婚率は男性が23.37%、女性は14.06%でした。今や男性では約4人に1人、女性は約7人に1人が生涯独身という時代。生涯未婚率は10年間で男性1.5倍、女性は2倍になり、これは2015年までにおいていずれも過去最高の数値です。

さらに、未婚者のうちで「一生結婚するつもりはない」と自ら「おひとりさま」であることを選ぶ人が増えているというデータも。前述の同研究所による「結婚と出産に関する全国調査では、18~34歳の未婚者のうち「一生結婚するつもりはない」人の割合は、2015年時点で過去最高となる男性12%、女性8%を占めています。

生涯独身で予想される後悔とは?

(写真=lzf/Shutterstock.com)

では、生涯独身にはどんなデメリットがあるでしょうか。予想されることを挙げてみました。

いざというときに相談できる家族がいなくて寂しい

人間関係や病気、自分自身のキャリアの悩みなど、家族にだからこそ打ち明けられる人も多いでしょう。そのような人は、生涯独身だと孤独感に悩むかもしれません。

病気になったときに看病してくれる人がいない

体調の優れないときにも自分で食事を用意し、入院時は着替えなどの準備をすべて自分で行わなければいけないのはそれなりに大変です。病気になれば、体調の悪さだけでなく、精神的に後ろ向きになってしまうことも多いもの。そのようなとき、一緒に病気と闘ってくれる家族の存在は大きな支えになります。

周りからどう見られているかが気になる

「同僚は結婚したのに、自分だけ独身で肩身がせまい」
「弟妹は結婚したのに、と親からのプレッシャーが辛い」
生涯独身の場合、周囲からの視線が気になりこのような悩みが生まれるかもしれません。

老後資金が心配

生涯独身であれば、仕事を辞めた後の老後資金は自分自身で準備をするしかありません。特に女性は男性より長く生きる可能性が高いため、より資金が必要になると考えられます。また、厚生労働省発表の「平成29(2017)年簡易生命表」を見ても分かるように、平均寿命は年々延びています。長寿化が進むと、年金受給の年齢引き上げや額面減少の可能性もあります。早いうちから準備をしておくことが大切でしょう。

保証を得られにくくなることがある

独身者が家や車を購入しようとした場合、親や近しい親戚に保証人となってもらっているケースも多いのではないでしょうか。しかしながら、親や親戚が他界した場合、このような保証が得られにくくなり、さまざまなシーンで選択肢が限られてしまう可能性があります。