NISAのポイント

NISAに限らず、投資は「安全性」「流動性」「収益性」の3つの基準で商品を検討する必要がある。NISAのメリットは利益が出ても課税されないという点だが、損失が出た場合はそもそも課税対象とならない。つまり、少額でも利益が出なければNISAのメリットを享受することができないということだ。

一般口座では、利益に対して約20%の税金が課せられる。損益を計算する場合、税金も含めて考える必要があるが、NISAにはその必要がない。その分、利益が出しやすいことがメリットだ。そのためには、ある程度安全性の高い金融商品を選ぶというのもポイントになる。

2018年1月からは「つみたてNISA」も開始された。こちらは毎月決まった金額を投資信託などに積み立てるもので、年間投資上限額は40万円だが非課税期間は20年間となる。つみたてNISAと一般NISA口座はどちらか一方しか保有できないが、一般NISAからつみたてNISAへの変更は可能だ。

NISAの使い方

NISAを使うには、まずNISA口座を開設する必要がある。NISA口座は一人一口座しか保有できないので、あらかじめ取り扱う金融商品や手数料について調べておき、納得できる金融機関を選ぼう。

NISA口座を開設したら、投資を開始する。上限金額は年間120万円まで。余った枠は翌年に繰り越すことはできないので、利用している金融機関が取り扱う国内株式などに投資しておくのも手だ。

NISAを取り扱う主なネット証券

NISAを取り扱う主なネット証券について紹介していこう。

SBI証券――外国銘柄も豊富

SBI証券は、NISA口座数が100万口座を超えている。その魅力は、国内株式の売買と海外ETF買付にかかる手数料が無料であるということだ。さらに投資信託の取り扱い本数が2,540本以上、外国株式もアメリカ、香港、韓国、ロシア、ベトナム、インドネシア、シンガポール、タイ、マレーシアの9ヵ国と商品が豊富。SBI証券では個人投資家向けのPTSを提供しており、夜間の株取引ができるのも魅力だ。NISAでも貯められる投信マイレージサービスもあり、かなり充実した内容となっている。

楽天証券――海外ETFの手数料キャッシュバック

楽天証券でも国内株式の手数料は無料だ。海外ETF買付時の手数料は全額キャッシュバックとなっており、一旦手数料は支払うものの翌月下旬に証券口座に手数料が払い戻されるため、実質無料となる。海外ETFの保有コストも年1%程度と割安になっている。楽天グループならではのポイント制度も利用できる。2018年9月30日からNISA口座で楽天スーパーポイントを積立することが可能となった。NISAとマイナンバー専用の問い合わせダイヤルも用意されており、わからないことは質問できるので安心だ。

松井証券――投信はノーロードのみ

松井証券では、NISAでの株式取引手数料と口座維持手数料がどちらも無料だ。投資信託購入時の手数料も無料となっており、低コストであるのは魅力的。特に投資信託は、販売手数料を必要としないノーロード投信のみであり、商品の仕組みがわかりやすいもののみに限られているため、投資初心者でも安心できる。投資する商品に悩んだ時は、無料で利用できるロボアドバイザー「投信工房」もあるため、まずは試してみるのもいいだろう。