出典:一般財団法人 住宅金融普及協会「住宅ローンの金利情報」を基に筆者作成
例えば35年ローンで3000万円を借り入れた場合、金利が1パーセントと2パーセントの固定金利と仮定すると、返済総額の違いは表2のとおりです。
表2
金利1パーセント | 金利2パーセント | |
---|---|---|
借入金額 | 3000万円 | 3000万円 |
利息 | 557万円 | 1174万円 |
返済総額 | 3557万円 | 4174万円 |
※筆者作成
このように、金利が1パーセントから2パーセントへ変動すると返済総額は617万円高くなることが分かります。
「固定金利」と「変動金利」のどちらを選ぶべき?
前述の通り、金利変動を正確に予測することは困難です。不確定要素も多く予測が難しいなか、住宅ローンの金利タイプはどのように選ぶべきなのでしょうか。まずは、「固定金利」と「変動金利」のメリット・デメリットを表3にておさらいしておきましょう。
表3
メリット | デメリット | |
---|---|---|
固定金利 | ・一定期間金利が固定される ・金利上昇リスクがない |
・比較的金利が高い ・市場金利が下がると不利になる |
変動金利 | ・比較的金利が低い ・現在は超低金利水準 |
・金利上昇リスクがある ・借入時に返済総額を確定できない |
※筆者作成
借り入れ時点で返済総額を確定したい方や、金利変動に振り回されたくない方は、「固定金利」が向いています。一方、金利の動向をこまめに追える方や、金利上昇に耐えられるだけの経済的な余裕がある方は、金利の安い「変動金利」を選択するといいかもしれません。
いずれにしても、目先の金利だけで判断するのではなく、メリット・デメリットを把握した上で、ライフプランに合わせて選択することが重要です。