◆拒食も、過食もきっかけはたった一言だった
――治るきっかけになった出来事はあったのでしょうか。
まゆ姉:病気って自覚がなかったんですけど、親から「入院しないと命に関わるんだよ」「生きてるだけでいいんだから」と言われたことによって、「そうなんだ」「生きてるだけでいいんだ」って思えたんです。拒食症になったきっかけも、治ったきっかけも、本当にたった一言でした。
――ただ、その反動で過食症になってしまった。
まゆ姉:そうですね。中3の終わりくらいから過食になって、60キロくらいまで太りました。いきなり太ったので「めっちゃ太ったよね」って当然のように言われる。痩せてた時の自分を知っている人に出会いたくないから、休みの日も家から出ずに引きこもってました。
――なぜ、一気に体重が増えたのでしょう?
まゆ姉:拒食症って、いわば飢餓状態。身体が“栄養を蓄えなきゃいけない”って思っている状態なので、拒食症からは過食症になる人って多いんです。自分の気持ちの問題ではなく、そもそも病気なので、そうなってしまう。もう食べたくもないし、気持ち悪いのに、衝動が押さえ切れないから食べちゃうんですよね。これは体感ですけど、拒食症だった期間の倍くらい時間をかけないと、“普通”に戻るのは難しいのかなって思います。
【こちらの記事も読まれています】