◆記念日のたびに頭を抱える生活

 その読みは当たり、その後も和人さんは記念日のたびにケーキとちょっぴり豪華なプレゼント、長文のお礼トークを強制してきました。また、自身の誕生日にも特別感を強く求めるため、亜紀さんは毎年、頭を抱えてしまいます。

「私の誕生日の祝い方も年々、グレードアップしています。昨年は家中に飾り付けがしてあり、手作りケーキや年の数の分のプレゼントが用意されていました。それに見合ったお返しをしないといけないので、今年はどんな祝い方をされるのか怖いです」

 記念日は、言えば思い出してくれるくらいの温度感がちょうどいいのかもしれない……。そう語る亜紀さんは離婚も視野にいれながら、和人さんの記念日好きに耐え続けています。

 夫婦共に負担を感じなくてもいい記念日の祝い方もあることに和人さんが気づく日はくるのでしょうか。

<取材・文/古川諭香>

【古川諭香】

愛玩動物飼養管理士・キャットケアスペシャリスト。3匹の愛猫と生活中の猫バカライター。共著『バズにゃん』、Twitter:@yunc24291