◆集落で唯一の商店を開く99歳の女店主

尾上せき子さん(99歳)
尾上せき子さん(99歳)(写真:内山文寿(内山写真デザイン事務所)、池谷啓)
「休みなんてものは年中ないんだよ。わはは」。小さな商店をきりもりする尾上せき子さんは99歳。食品、お惣菜、日常品、生活雑貨などを扱う商店で、仕入れから接客、販売すべてをこなします。経営歴は70年、今も現役なのですから、すごい90代に違いありません。

 自分の食事は自分で用意、週に一度は自分で洗濯をします。暗算が得意でお釣りを間違うこともなく、お客さんにオススメの商品をおしえていたりもします。畑を耕して、収穫した野菜を食べて、1日の終わりには10時間眠るそうです。

集落で唯一のせき子さんのお店
集落で唯一のせき子さんのお店(写真:内山文寿(内山写真デザイン事務所)、池谷啓)
 田舎には便利さがないのではなく、自分でできることがたくさんあるのです。私達と比較にならないほど体を動かし、働いて、いい空気を吸い、太陽の光をあびれば、ストレスが突き入る隙もないのでしょう。

「今年で100歳になるんだ。100を超えても店は続けるよ」と尾上さん。生涯現役宣言をする、輝かしい笑顔です。