それと、要介護認定を取るときに、調査員の方がウチに来て、母にたくさんの質問をすると聞きます。今の母だと答えられないこともいっぱい出てくると思います。母、多分、相当落ち込みます。今の母を傷つけてまで、先々いつ使うかわからない認定を取る?って思ったら余計に踏みとどまってしまうんです。とはいえ、私も日々疲れることがあります。どうしようかなあって、またダラダラしてしまいます。
◆「あれ、これ、今じゃない?」と要介護認定を取得
――今要らなくても先々必要になるから今のうちに取っておいたほうがいいという考え方もありましたよね。
にしおか:そうなんです。私、いつ動こう。明日かな明後日かなって思いながら過ごしてて。そうしたら、ある日、たわいもない会話の中で母が「県民共済入ってるから、ウチは大丈夫だよね」って言ってきたんです。ウチは確か84か85歳で終了なんですよ。母、今84です。なので「もうすぐ期限切れるよ」って返したんです。母「それ困る! ウチの家族どうしたらいい?」ってなって。私「介護保険ってあるよ。それあるとウチの家族助かるよ」って言ったんです。そうしたら「それいいじゃない。早くやろう!」って。
あれ、これ、今じゃない? この感じだと母も前向きだしと思って、私動きました。現在要介護認定を取ったので、これからはケアマネジャーさんに、私と家族の幸せのための相談ができるので、良かったあって思ってます。
◆今、幸せを感じる時間は
――先ほどの「(姉にとって)母の代わりにはなれない」というのも、現実問題としてありますよね。
にしおか:そうですね。姉の心の奥底まで理解できるのは、母だけです。私は自分ファーストです。自分の元気と幸せを一番に考えます。とはいえ母や姉も幸せでいて欲しいし、各々が自分ファーストでいてほしいです。自分たちの家なのに、母と姉が遠慮しながら暮らすなんて嫌です。でも、家族全員が幸せで大満足は難しい気がします。どこでどう折り合いをつけるのか。迷子中、模索中です。