食費、光熱費、通信費、レジャー費など、月々の生活費を見直しましょう。毎月詳細にわたって振り返るとなると面倒になりますから、通帳アプリを見て、特に支出の多い項目を中心に、無駄遣いや過剰な支出がないかをチェックしましょう。
貯蓄の「先取化」を作って無理のない貯蓄の仕組化
第2段階として、貯蓄の先取り、仕組化をつくることです。
1.目標額の設定
半年分の生活費を具体的な緊急予備資金として目指します。Aさんの場合世帯年収が1200万円、月収100万円ですから、600万円を目標額とします。
2.自動積立
毎月の給料日に5〜10万円を自動で別口座に移すように設定しましょう。
3.余剰資金の活用
給料のほかに賞与がある場合は、ボーナス時に一定割合を貯蓄口座へ移すように設定します。例えばボーナスの30%など、具体的な数字を掲げておくほうがいいでしょう。
ローンの返済の見直し
第3段階として、支出の大きな部分を占めるためローン返済に見直します。
1.住宅ローン
金利の見直し、あるいは繰り上げ返済が可能かどうか、できるだけ取り入れるように検討しましょう。昨今、金利上昇が見込まれる中、低金利への借り換えというのは難しいでしょうから、繰り上げ返済を採り入れるとどれだけ月々の返済負担が軽減されるのかをシミュレーションしてみましょう。
2.カーローン
残高が少額の場合、一括返済を検討してください。
教育費の準備
子ども2人の進学費用の準備が必要です。近年では返済不要の奨学金制度や授業料減免制度、学校独自の特待生制度など、学校教育に直接かかわる費用負担の軽減の仕組みが充実していますが、学外活動(部活動や習い事)に関わる費用は原則自己負担です。
一般的に子どもを持つ家庭で採り入れているのは、児童手当や学資保険を利用して教育費を積み立てるケースです。国や地方から支給された手当金をそのまま貯蓄にまわすという仕組みづくりは「うっかり浪費」につながらないので有効です。