◆女性同士のあいだにも分断が
「むしろ私は、部長が絶句したことに驚きました。男性職員は自分で自分のことしなくても咎められないのに、女性職員はなんで男性職員のために手を動かさないことを詰められなきゃいけないんだろう、って」
その後、モモエさんは同僚の女性からも「なんで洗わないの?」と尋ねられた。
「あなたは、どうして洗ってるの?」
「え……だって女性が洗うものでしょ?」
「じゃあ、あなたは洗えばいいじゃない」
モモエさんは、彼女に対して腹立たしいとか、同じく洗うのを放棄してほしいとか、そんなことは思っていなさそうだった。ただ、女性は男性のケアをするという価値観に適応する女性と、そうでない女性がいるだけなのだと承知している。
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