17年から19年の3年連続準決勝進出で業界内知名度を高め、20年に満を持してファイナル進出。アキナが現在でも語り継がれるほど盛大なスベリを見せたが8位、いまだに井口浩之が「20年は10位よりウケなかった」という定番フレーズを使い続けているウエストランドの9位を下回り、大会内ではいかにも印象の薄い最下位となった。

しかし、当時20代中盤という若さや清潔感、たけるの平場での立ち回りの達者さは20年大会以前から注目されており、いわばこの年のファイナル進出が最終チケットとなった形でブレーク。「テレビ出演本数ランキング」(ニホンモニター調べ)のトップ20に顔を出すなど、超売れっ子の仲間入りを果たしている。

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 そのほか、南海キャンディーズ(05年)、ハライチ(15年)、ニューヨーク(19年)、ランジャタイ(21年)など、『M-1』最下位を経験している売れっ子は決して少なくない。

 すでに今年末の『M-1』への再挑戦も表明しているママタルト。リベンジが楽しみだ。

(文=新越谷ノリヲ)