だが、一般投票がなくなった翌年には4位に入り、露出を増やしていくと、05年には現在でもMCを務める『ゴッドタン』(テレビ東京)が放送開始。10年代に入ると数々のゴールデン番組でMC台に立つようになり、現在は“上がり”の芸人として若手からの羨望を集める存在になった。

2003・2004年大会 千鳥

03年、04年と2年連続でトップバッターを引き、2年連続で最下位に沈んだ千鳥。03年の敗退時には「これで最後のテレビになるんかなぁ」(大悟)というセリフを残して姿を消したが、計4回のファイナル進出は9回の笑い飯、5回の麒麟、和牛、ハライチに次ぐ成績だった。

今や押しも押されもせぬトップオブトップに君臨している千鳥。『せやねん!』(毎日放送)、『なるトモ!』(読売テレビ)など関西の情報番組における独特なロケで名を上げ、上京後には『ピカルの定理』(フジテレビ系)の終了や『アメトーーク!』(テレビ朝日系)で「帰ろか千鳥」回が放送されるなど停滞期もあったが、間もなく完全ブレークを果たしている。

2017年大会 マヂカルラブリー

準決勝では大ハマりした「野田ミュージカル」がまったくウケず、ネタ後の審査員コメントでは上沼恵美子に怒鳴られ、シャツを脱ぎすてて「マッチョッチョ」したものの、これまたスベリ倒して最悪の1日を過ごしたマヂカルラブリー。

だが、その後も挑戦を止めることなく20年大会で再びファイナル進出。せり上がりを土下座で上がってくるという完璧な伏線回収で観客の心をつかむと、一気に優勝まで駆け上がって見せた。

その後、翌年も「なんかヤバいやつ」というパブリックイメージが付きまとって思うように仕事量が増えなかった時期もあったが、徐々に野田の持ち前の上品さやクリエイティビティが知られるようになり、今では賞レースの審査員を数多く務めるなど信頼の厚い芸人となった。まだ4年前の話である。

2020年大会 東京ホテイソン