それってつまらないから。数か月後くらいの小さな目標は立てますが、あまり具体的に先のことは決めないようにしています。

――いろんなことに挑戦していることで、「自分ってこういう面もあるんだ」と新しい発見はありますか?

森:そもそもフリーになったとき、こんなにバラエティ番組にゲストで呼んでもらえるなんて思っていませんでした。自分は普通の人間だと思っていたので、「あざといキャラが立ってるね」なんて言われるとは全く思っていなかった。

 それが気づいたら「令和のあざと女王」と言われて「え?」と。自分としては全く予想していなかったことでした。

――SNSで踊ったり可愛い面を見せたい欲求があったとしても、それを「あざと女王」と言われるのは意外だったと。

森:「どうせ見られるなら可愛いほうがいいじゃん!」というくらいの考えでした。テレビに映るなら可愛い方がいいし、どうせ踊るなら可愛く踊ったほうがいい。つまらなさそうにやっているよりは、そのほうが見ている方も気持ちがいいですよね。

◆あざとい=セルフプロデュースができる人

――「あざとい」という言葉自体も、かつては同性からネガティブな意味でつかわれることが多かったかと思いますが、いまは誉め言葉になっている気がします。そこは感じますか?

森:そうですね。昔だったら男性に媚びているイメージだったと思うんですけど、いまはどちらかというと、あざといイコール、セルフプロデュースのできる人と捉えてくれる人が多い気がします。実際、「どうやってセルフプロデュースしてるんですか? どう自己分析してるんですか?」と聞かれます。

――ちなみに現在のご自身を自己分析すると?

森:自分が発言するとき、“目を引く文言だけれど、ちゃんと考えると誰も傷つけてはいない言い回しになっているかどうか”といった線引きは、結構気を付けています。

 だから言葉選びは常にしていますね。そこはアナウンサー時代に培(つちかわ)われたものかもしれません。