森香澄
森:私も会社にいたときは、アナウンサーの仕事という面で、やりたいと言ったことでも「ほかの人のほうが向いている」と言われたり、スケジュールが合わなかったりで、必ずしもできなかったりしました。それも自分の努力ではどうしようもないところがあるので、モヤモヤしていました。

 そんなときSNSは自分で頑張れるフィールドだと感じて、やっていった結果、今にもつながっています。SNSは今も自分の大きな財産です。

 ただ、当時、アナウンサーの仕事をおろそかにはしていません。会社を辞める時点でレギュラーが7本あったので、レギュラーとそれ以外の番組、番組以外の会社員としての仕事をやった上でSNSもやっていました。

◆今の仕事をやった上で自分のやりたいことを

森香澄
――なるほど。

森:今やっている仕事ができない、やりたくない、自分に向いていない、楽しくないと感じているなら、それでヤキモキするのではなくて、今の仕事をしっかりやった上で、自分のやりたいことをやることが大事かなと思います。私はプライベートを少し削ってSNSをやっていました。

――まずは与えられた仕事をきちんとやったうえで。

森:そこが一番大事かなと思います。「やりたくないから、向いていないから、それを変える」というのはなかなかすぐにはできないし、難しいことだと思います。

 会社員として安定をもらっている代わりに、ある程度ワクワクしないこともやらないといけないかなと思うので、それをやった上で、資格の勉強をするのか、自分で企画を出してみるのか、何か動いてみると自分らしく仕事ができるのかなと思います。

◆具体的な目標はあまり持たないようにしている

――森さんはSNSが今につながったとのことですが、将来的なビジョンはいつも持っているのでしょうか。

森:あまり遠くまでは持たないようにしています。結局、状況も変わりますし、下手にビジョンを掲げると、逆に縛られてしまう。先まで想像してしまうと、自分の想像できるところまでしかいけない。