その期待に応え、正式所属からわずか2年で『M-1』準決勝進出。奇声を上げ、長い手足を振り回して暴れまわる女性ボケ・ゆッちゃんwと中国の人形みたいな松永の見た目のコントラストは画面映えもよく、こちらもトークバラエティでのMC陣との化学反応が楽しみなコンビである。
一見、かなり“ヤベーやつ”であるゆッちゃんwだが、テレビで使う側にとっては「演劇サークル出身」という素性が「本当にヤベーわけではなさそう」という安心材料として作用することも好影響を与えそうだ。
ネタ枠は家族チャーハンと豆鉄砲
バラエティでタレント性を発揮しそうなバッテリィズと十九人に対して、ネタ番組に数多く顔を出すことになりそうなのが、ともに『M-1』準決勝に初進出した家族チャーハンと豆鉄砲だ。
家族チャーハンは、結成わずか2年。文学座の養成所で学び、同劇団への正式所属のオファーを蹴ってNSC入りした江頭の確かな演技力と大石の大喜利力を生かした漫才で頭角を現している。ともに30歳を超える遅咲きのコンビだが、年末の『M-1』に向けて腕を磨く1年になりそうだ。
豆鉄砲は、2023年の「ワタナベお笑いNo.1決定戦」でAマッソやファイヤーサンダー、こたけ正義感といったメジャー賞レースのファイナリストを下して優勝を果たしている漫才師。ボケの東健太郎が自らの「論」を披露することでネタを展開していく硬派なスタイルは、同大会で審査員を務めたテレビ朝日の加地倫三プロデューサーや元テレビ東京の佐久間宣行プロデューサーらからも高い評価を得ており、将来を嘱望されるコンビだ。
昨年の『M-1』敗者復活戦ではシシガシラのシンプルすぎる「浜中クイズ」の前に苦杯をなめたが、今年はファイナリストの一角に名を連ねる可能性も決して少なくないだろう。
そして令和ロマンの行く末
そして、「ネクストブレイク芸人」を考えるとき、やはり令和ロマンの名前を避けて通ることはできない。