糸島フェスの後にパパ(北村有起哉)が飲んだくれて何か言って、それをきっかけに結がハギャレンも書道もやめてしまうというくだりもありました。家で野菜の出荷作業をしているところにまた翔也がやってきて、結は「全部消えちゃうから……」などとまた震災のトラウマを語り出す。
ここも、パパに心配をかけたくないから辞める、という話であって震災は関係なかったはずなのに、しれっと話のすり替えが行われていたシーンです。
構図としては、結の震災のトラウマを唯一理解してくれたのが翔也だったという形で成立していますし、結果的にその部分で結婚までいくわけですから必要なシーンであることは間違いないのですが、震災についての扱いに軽さというか「便利に使いやがって」という印象が強く残る場面でした。このドラマの震災に対する「本気度」の部分で、大いに疑問の浮かぶ一幕です。
結果、なんでギャルになったんだっけ
さんざん引っ張っておいて、ギャルになった決定的な転換ポイントは全然印象に残ってないんですよね。
確か、アユが出演していたカラオケビデオが浜崎あゆみだったから「アユさんは本物のギャル!」ということになり、結は幼少期にセーラームーンが好きだったから「ギャルやれば?」という話だったような。このへんはもう筋立てがむちゃくちゃすぎて、丸めて飲み込むしかなかった気がします。
そんなこんなで無事ギャルになった糸島編の前半を振り返りました。いちばん好きだったシーンは、フェス当日に米田家で準備していたときのすっぴんのタマッチ(谷藤海咲)! かわいかった!
(文=どらまっ子AKIちゃん)
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