▼定年退職時に、「1000万円」以上の貯蓄がある割合は日本でどれくらい?
「純粋リスク」と「投機的リスク」
リスクは、「純粋リスク」と「投機的リスク」に分けられます。保険は主に、「純粋リスク」をカバーすることを目的としています。
純粋リスクとは、自然災害や火災など損失のみを伴うリスクで、利益をもたらす可能性のないリスクです。一方、株価変動・為替変動などの投機的リスクは、利益も損失もあり得るものであり、保険の対象にはなりにくいとされています。保険とは、純粋リスクに関して多数のデータを収集することで発生の確率を求め、広く保険料を収集することにより、リスクのもたらす損失を経済的に担保しようとするものです。
リスクマネジメントのプロセス
リスクマネジメントとは、単に保険に加入して損失をカバーするだけでなく、リスクの発見・評価・処理といったプロセス全てのことを指します。
火災というリスクに関し、リスクマネジメントを説明すると、次のようになります。
例えば、ここでいう「リスクの発見」とは、自宅の火災や隣家への類焼の可能性を認識することです。
次に、そのリスクの発生頻度や損害規模を評価し、消火器やガス漏れ検知器の設置など、リスクを最小化するための対策を講じるのが「リスクコントロール」と呼ばれます。そして、保険に加入して火災発生時の経済的損失をカバーすることが「リスクファイナンシング」となります。