現時点では、変動金利のほうが金利は低く済みそうですが、固定金利に借り換えるメリットとデメリットを確認してみましょう。
 

借り換えのメリット

変動金利からの借り換えを検討する人がもっとも心配するのは、今後固定金利よりも金利が高くなっていくのではないかという点ではないでしょうか。固定金利に借り換えることで、将来的に金利上昇によって返済額が上昇するリスクを抑えられます。
 
固定金利であれば、月々の返済額が一定になるため家計が安定しやすくなります。長期的な返済計画を立てやすく、安心感につながります。
 

借り換えのデメリット

次に、変動金利から固定金利への借り換えのデメリットについて見ていきます。まず、現在の変動金利から固定金利に借り換えることで、金利がこれまでより上がり、月々の返済額が増えます。
 
そして、借り換え手続きの際は手数料が必要です。借り換えには、金融機関に支払う事務取扱手数料や保証料、抵当権設定登録免許税などがかかります。金融機関や依頼する司法書士によって費用は異なりますが、数十万円かかるのが普通です。
 

金利が0.6%から1.5%になると返済額はどうなる?

最後に、次の条件で毎月の返済額や総支払額にどのような差が出るかシミュレーションしてみましょう(図表1)。
 

【条件】

●借入金額(残債):2000万円
●現在の変動金利:0.6%(10年後に1%金利が上がるとする)
●固定金利:1.5%
●返済期間:20年
●返済方法:元利均等返済

【返済シミュレーション】

図表1

変動金利(0.6%→1.6%) 固定金利(1.5%)
毎月返済額(当初10年間) 8万8454円 9万6509円
毎月返済額(10年後以降) 9万2938円 9万6509円
総支払額 2176万7000円 2316万2045円
利息分 176万7000円 316万2045円