編集S 最後はクマザルが大活躍で。

新越谷 6月の開幕記者会見で、くるまが「今年はケムリの年にしたい」って言ってたんですよね。まさしく2024年の『M-1』令和ロマン劇場、最後はケムリが締めくくったと思いました。

編集S ここで終わったような言い方ですけど。

新越谷 正直、終わったと思いました。ここまでやられたらしょうがない。おめでとう令和ロマンって気分だった。逆に、バッテリィズがこれをひっくり返したらとんでもないぞと。

バッテリィズ

編集S おもしろかったですよね。

新越谷 おもしろかったです。いっぱい笑った。

編集S どうだったんでしょう。

新越谷 それこそ、ファーストステージで石田が言ってた「ボケの角度とタイミングがわからない。不意打ち」がなかった感じがしたんですよね。エースがお行儀よく寺家を待ってた。ボケの質というか、飛距離としては同じくらいでも打ち込むタイミングがズレてないので、普通のネタに見えちゃったような。

編集S このネタではエースから話を振ってるんですよね。「世界遺産ってのがあるらしい」と。

新越谷 そこもバカ加減がブレちゃった感じはありました。いくらエースでも「世界遺産ってなんやねん?」って言わせるのは、さすがにキツいと思ったのかな。ダイアンの「寿司ってなんやねん」「サンタクロースってなんやねん」のところまで行ってたらワンチャンあったかもしれないけど、「知らないわけないだろ」的なリスクもありますもんね。

編集S 1番手で出てれば、みたいな話もありましたけど。

新越谷 確かに、真空と令和ロマンが大きく変えてきた後にバッテリィズが1本目と似たようなネタだったのはパワーダウンに見えた部分はあると思う。あと、10組目のトム・ブラウンがあれだけたくさん死んだ直後に「もう誰も死なんといてー!」が来たら、爆発してたかもしれない。でも、そうなると真空のアンジェラで空気がリセットされて令和ロマンが最後になるので、より令和ロマンにフィナーレ感が出たんじゃないかなぁ。