何のこと? 栄養? 彼氏?

 ここまで結という人が何かを大好きで、何かに夢中になって、何かに向かって必死に努力しているという描写はひとつもありません。全部、場当たりで対応しているだけです。

「何かが大好きで、全力で夢に向かっている」という人物を描こうとして、それを描けていないのに、そういう人物であるということにしたいから、作中で脇役にそう評価させる。

 専門の卒業式の日、別に誰も助けてない結に対して班の仲間が「米田さんは人助けばかりしている」と言ったのと同じ。描いてないのに、評価をさせることで「そういう人」に仕立て上げる。

 こういう脚本のイカサマだけはね、本当に嫌なんです。二度とやらないでほしい。

(文=どらまっ子AKIちゃん)