それにまだ言えないが、『インフォーマ -闇を生きる獣たち-』が最終回を迎えても、ここで終わるわけではない。国内でしっかり反響をもらったら、海を超えて戦っていくことにもなるだろう。
まずは迎え討つべき作品も存在しているし、たくさんの良質な作品で日本中が溢れかえってほしいと思っている。だって楽しみな映画や観たいドラマがたくさんあれば嬉しくないか。超えていくのはいつも自分自身であって、それは作品づくりにおいても変わらない。
『インフォーマ』で私たちがいちばん行いたかったのは、ネット社会に対するカウンターだったと思う。有名人のスキャンダルや突然、降って湧くような事柄で炎上し、それに群がり興奮するネット民に、誰かを傷つけることなく正々堂々と戦っても、刺激的な想いを感じさせることができるということ伝えてみせたかった。
もう飽き飽きしていた。人の不幸にざわつくことにうんざりしていた。だからこそ、『インフォーマ』という作品で、健康的な興奮を取り戻したかった。それが成功したか失敗したかは、観てくれた人たちに決めてもらえればよい。ただ、一つ言えることは、人の不幸で報われることはないと言うことだ。それだけは、どれだけ時代が進歩しても変わらない真理である。
一人ひとりの登場人物には、思い入れがあって、情報屋の木原慶次郎と週刊誌記者の三島寛治のコンビをまっさきに生み出したのは、私が実際にどちらの仕事もやっていたからだった。言うならば、私自身を2人に分身させ、そこからそれぞれに色をつけていった。これが脳裏でハマった時、私はそこからどのように物語が展開しても戦えるという自信があった。
最終回である。獣たちはどうなるのか。今夜、それを目に焼きつけてほしい。
物語の最後の最後も注目してもらっていて良いと思うぞ。泣いても笑っても今夜が最後だ。
最終回と同時にちょっとしたサプライズもある。今夜、ABEMAの生放送に桐谷健太さん、佐野玲於さん、一ノ瀬ワタルさんたちと出演して、最終回を観ながらみんなで語ることになっている。すまん……もう振り切ってやりたいと思っている。いや、ウソである。そこには、私の大好きな友人で『インフォーマ』のシーズン1に出演してもらったYouTuberのたっくーTVもゲストで出演している。『インフォーマ』の忘年会と思い、視聴者の人たちと最終回を盛り上げることができたらと思っている。