3:他の投資家に対し、競争心をむきだしにする
資本の少ない投資家ほど、他の投資家が「何に、どれぐらい投資しているのか」が気になるようだ。競争心をむきだしにして、ライバルの動きを真似する、あるいはそれを超えようとする。この種の競走に巻き込まれない努力をすることは、富を築く上で非常に重要だ。
UHNWIは投資判断を下す前に、投資目的と長期的な投資戦略を確立し、周囲の雑音にまどわされることなく、ひたすら自分のゴールに向かって突き進む。
そもそもUHNWIは自分の資産と他人の資産を比べたり、見栄をはるために浪費することもない。「自分の方がお金持ちだ」と優越感にひたったり、「あいつの方がお金持ちだ」と劣等感を感じているのは、小金持ちやお金に余裕がない人が多い。UHNWIは、そんな暇やお金があれば、資産をさらに増やすために投資する。
4:ポートフォリオのリバランスをおこたる
「リバランス」とは、各資産クラスのウェイトを元の状態に戻すために、ポートフォリオの一部を売買するプロセスを指す(investopedia2018年1月30日付記事)。
リバランスを定期的に行うことで、ポートフォリオに適切な多様性をもたせ、バランスよく配分された状態に保つことができる。しかし特定の資産運用構成を意識している投資家ですら、リバランスをおこたり、ポートフォリオに偏りがでる場合がある。
UHNWIは毎日、毎週、毎月といったペースで定期的に自分のポートフォリオを見直し、必要に応じてリバランスを行う。
「リバランスのための時間がない」というのであれば、専門家に依頼してでも実行すべき重要なプロセスだ。
5:貯蓄戦略を立てない
投資は富を築く最良の手段ではあるものの、投資に専念しているだけではお金はそれほど増えないかも知れない。
UHNWIにとって、「投資」と「貯蓄」は一対になっている。かしこく投資して、かしこく貯蓄するのがUHNWIだ。
「大金持ちは節約や貯蓄しない」というのは庶民の思いこみで、バフェット氏やZARA創設者アマンシオ・オルテガ氏など、浪費を嫌い、質素な生活を続けているビリオネアもいる。
例えば「100万ドル稼ぐ」ことを目標にしているのなら、あえて生活水準を下げることによって、より短期間で目標を達成しやすくなるだろう。
超富裕層は「Don't put all your eggs in one basket.(万が一の時に被害が分散されるように、逃げ道を用意しておく)」という教訓を、投資で実践しているということだ。有り余るほどのお金を持っていても、市場の頃合いを測ることは不可能だ。投資の機会を最大限に活かし、些細なミスを予防することで、資産を上手く増やしているにすぎない。
文・アレン・琴子(英国在住フリーランスライター)/ZUU online
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