巨額の富を築くためには、特別な投資戦略が必要なのだろうか。
米の事業開発専門家 ヴァン・ターバー氏いわく、純資産として3000万ドル以上を所有する超富裕層(UHNWI)がより注意を払っているのは、「単純な投資ミスの回避」だという(Investopeia2017年12月27日付記事) 。
初心者だけではなく、投資経験がある人でも見落としがちな「UHNWIは絶対やらない5つの投資ミス」から、大富豪の投資ルールを学ぼう。
リスクのとり方で富に差がでる?
Investopediaによると、UHNWIの純資産は、民間・上場企業の株式や不動産、アート、飛行機、自動車などの個人投資で構成されている。UHNWIの富は特別な投資戦略を土台に築き上げたものではなく、「お金を稼ぐための基礎を理解し、計算されたリスクをどのようにとるかを判断することで生まれたものだ」とターバー氏はいう。
庶民でもこうした知識や経験を身に付ければ、超富裕層並みの富を築くチャンスを最大限に活かせるだろう。
倒産寸前だったバークシャー・ハサウェイを時価総額490074億ドル(ブルームバーグ2018年7月2513日データ)の持ち株会社に育て上げたウォーレン・バフェット氏の投資ルールは、「1.絶対に金銭的に損をしないこと 2.ルール1を忘れないこと」だという。
UHNWIは絶対やらないが、一般的な投資家にありがちな投資ミスは以下の5つだ。
1:先進国株しか買わない
一般的な投資家や投資初心者にとって、米株や欧州株といった先進国の株は手をだしやすいが、UHNWIは新興市場にも目を向けている。UHNWIに人気の新興市場はインドネシア、シンガポール、チリなど。
だからといって安易に新興株を買いあさるのではなく、独自の調査を行い、自分のポートフォリオやと総体的な投資戦略と適合するかどうかを判断するのも重要だ。
2:株や債券にしか投資しない
不動産や設備などを「有形資産」というが、UHNWIは有形資産の価値を理解し、バランスよくポートフォリオに組み込んでいる。
特に不動産投資は、株価の変動のバランスをとる手段として、UHNWIに根強い人気をほこる。流動性の欠如とまとまった投資資本が必要という観点から、資本の少ない投資家の間では有形資産への投資を躊躇する傾向が見られる。しかしUHNWIいわく、実はこれらの資産は市場の影響を受けにくい上に、長期的なリターンをもたらす。