◆“いろんな人が救われる作品”を作りたいとの思いを感じた
――センシティブな題材を扱った作品です。松林監督からは最初にどんなお話を聞かれましたか?
山口まゆさん(以下、山口):この作品のお話をいただいたときに監督の思いがたくさん込められた企画書をいただきました。
そこには作品を発信したい、届けたい思い、“いろんな人が救われる作品”を作りたいということが詰まっていました。
――性被害に対する問題や、「#MeToo」運動については、山口さんご自身は、これまでどんな風に感じていた、もしくはこの作品で何か感じたことはありますか?
山口:正直なところ、これまで「#MeToo」運動といったことにすごく関心があったかと言われるとそうではありませんでした。
本当に知らないことばかりだったので、インターネットを使って調べたり、記事を読んだりしていきました。
もちろん作品のテーマとして「#MeToo」運動や性加害の問題もありますが、私は乃愛が自分自身とどう向き合っていくかということを考えながら演じていきました。
――本編では、山口さん演じる乃愛が、性暴力やDV、ハラスメント被害を受けた女性たちを救済するためのシェアハウス「ブルーイマジン」に縁あって入居。
やがて自身の心の傷と向き合い始めた彼女は、「ブルーイマジン」に関わる人々との連帯を深め、勇気をふりしぼって“声をあげるための行動”を起こす決意をします。